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男と犬の霊

前回のブログの「ソウルフォン」の話から、ちょいと思い出したことがある。

それは私がまだ日本にいた頃、当時30代だった同僚から聞いた話だ。

彼は17歳の年、アメリカ北東部のどこかの地域に(地名は忘れた)、ホームステイした経験がある。
そのときの話だそうだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ホームスティー先は、中年のご夫婦二人暮らしの家だった。

典型的なアメリカの家・・2階建てで、玄関、ポーチにバックヤードに、地下室に屋根裏部屋がある家で、
夫婦二人だけで住むにしては、たしかに大きすぎる家だ。

アメリカ東海岸によくあるビクトリアスタイルの家
     ↓
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このご夫婦は3年前に息子さんを交通事故で亡くし、その後に、海外からの留学生を受け入れることを始めたのだという。


日本人留学生だった彼の名は、ケンジだったかケンイチだったか忘れちゃったけど、アメリカ留学中はKenと呼ばれていたそうだ。


Ken君によれば、ホストファミリーのお父さんとお母さんは、アメリカ人とは思えないような物静かな夫婦で、しかもとても親切な人たちだった。

まだ英語に慣れてない彼に、わかりやすくゆっくり話してくれたり、学校には車で送ってくれたりと・・
こういった気配りをいつも忘れないご夫婦だったそうだ。

そのせいか、Kenもわりとすぐに海外生活に慣れていったし、快適に過ごすことができたという。


或る日のこと
それは風の強い夜だった。

強風が吹き荒れる音が気になってしまって、夜中近くまで寝つけなかった。


ようやくウトウトと眠りに落ちていった頃だった。

いきなり恐怖と寒さでぶるっとなって目が覚めた。 

自分は悪夢でも見ていたんだろうか?

目が覚めても、ひどく嫌な気分でいっぱいだった。

恐怖と寒け
(怖いんだか寒いんだか、それとも両方だったのか? 
それに、何が怖いのかもわからないのだが・・とにかく怖かった!とKen君は語っていた。)


と、そのとき、窓ガラスの外に何か不気味な気配を感じた。


泥棒か? 銃を持ってるかもしれない、殺されるかもしれない、

即座に起き上がって逃げようとしたのだが、

体が動かない。
起き上がることはおろか、指先を動かすことも出来ない。
声も出せない!


もう、パニック状態。


そこに、何かが確実に、すでに部屋の中に侵入してきている気配。
なのに・・暗闇で何も見えない。



そいつは、Kenの寝ているベッドに近づいてくる。

心臓がドクドクと波打つ音。

Kenのベッドの真上にきたとき、ついに姿がみえた。


2メートルはあるかと思える大男、くぼんだ黒い穴のような目、笑っているかのような口の形
そこからのぞく牙、そして恐ろしい鉤爪を振り上げている姿。

恐怖はマックスになり、大声で叫んだ!
(しかし、実際には声が出ないのだが・・)

僕は殺される!
ものすごく無残な殺され方をする!



「お願い! 助けて! 誰か、誰か! お願い助けて!」

ただ、ひたすら叫び続けていたという。
声の出ない大声で。



そのとき、一筋の矢のような光が怪物めがけて飛んできた。

(実は、これは後で考えると・・・ということらしい。 そのときは夢中でわからなかったそうだが、
あとで思うと、そのとき、光の矢を見た気がする・・・そうだ。)

こんな矢のイメージだったのか・・。
   ↓
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気がつくと、いつのまにか、その怪物の首筋に犬が食らいついていた。

い、イヌ~?

怪物は唸り声をあげながら、鋭い鉤爪で犬を引き裂こうとしている。

犬は体を左右に振って鉤爪をかわしながら、それでも食らいついた首筋を、決して離そうとしない。


次に若い男が、怪物の後ろから飛び蹴りをくらわした。
(そもそも・・この男が、どこから現れたのかわからないのだが・・。)


若い男は、怪物に凄まじい早さで拳を撃ち込み回し蹴りを入れている。

つ、強い!!

犬に首筋を抑え込まれ、若い男の空手技?らしきものの連打を受けて、ついに怪物は倒れた。


すると、若い男は、
「Sheba, We did it!」と、犬にいった。

犬は怪物から離れ、若い男のそばにぴったりと寄り添っている。

今度は、「Good girl!」と言って、男は犬の頭をなぜた。

犬はじっと若いご主人の顔を満足そうに見あげている。

犬はジャーマンシェパードに似ているが、大きさは中型犬程度で、色は白っぽい毛並みに黒が混じっていて目はブルーだったそうだ。

その男は、どこにでもいるようなアメリカ人らしい容貌・・ジーンズの上に白っぽいTシャツに黒っぽいジャケットを着ていた。



とにかく、この男と犬が自分を助けてくれたんだ・・・とKenは理解した。

若い男はにっこりと笑い、Kenを見ながら、右手をグーで握り親指だけをたてるジェスチャーをした。

こうゆうヤツ(やったね!というような、アメリカ人がよくやるジャスチャーだ。)
 ↓
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笑顔になると、意外にも子供っぽさが残る顔。

そして、とても薄くて澄んだ茶色の眼の色をしてるなあ・・・と、Kenは思った。

そこからは何も覚えていない。

気がついたときは、朝だった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

翌日になると、昨夜の出来事は夢のように思えた。

痕跡は何も残っていないのだから、夢としか思えないのだ。


「その話、夢か現実かわからないけど・・すぐに、誰かに話さなかったの?」・・と、私が聞いたところ、

Kenは、誰にも話さなかったという。

「当時は自分の英語力に自信がなかったし、それに、・・・そんなヘンな夢の話なんかしてヘンなヤツと思われるのは嫌だ!と思ったからね~。
僕は、まだまだ世間体を気にする日本人の若者だったから。」
(笑)



それからまた数日が過ぎて、

Ken君はホストファミリーと仲良しになり、いろいろな話をするようになった。


すでに他界してしまってる、彼らの息子アレックスの話も聞いた。

3年前、アレックスは学校の帰りに、酔っ払い運転で暴走してきたトラックにひかれて死んだという。
アレックスは自転車で走っていたのだが、トラックは自転車もろとも押しつぶしたそうだ。

即死だった。


彼の愛犬だけが、そばにいて必死で顔をなめまわしアレックスを目覚めさせようとしていたという。

「あの犬は、息子にすごくなついていてね、毎日学校の送り迎えをしてたのよ。
アレックスの学校が終わる時間になると、必ず迎えに行ったものよ。
あの日もそうだった。」

「それから犬はどうなったんですか?」

「アレックスが死んだあと、何も食べなくなってしまっってね、すっかりやせ細ってしまって・・・。 
それから、いつのまにか姿を消してしまったの。 それっきり。」
・・とお母さんがいった。

「探したんだけど、みつからなかったんだよ。
おそらく、森に入って餓死してしまったか、他の野生動物に殺されたか・・だろう。」
・・とお父さんがいった。


しばしの沈黙のうち、お母さんが言った。

「息子の写真をみせてあげるわ。 あなた、まだ見たことなかったでしょ?
こっちのベッドルームにいらっしゃい。」



夫婦のベッドルームで見た写真、

それは、まさしく、あの夢の中の若い男と犬の写真だったのだ。


「アレックスは何歳だったんですか?」

「17歳よ。」


今の僕と同じ年だったんだ~・・と、Kenは思った。


「この犬、なんて名前ですか?」

「この子は、シバ(Sheba)って言うの。 アレックスは東洋の国が大好きでね、シバの女王からとった名前だったんだと思う。」


夢に現れた男は、犬に、「Sheba, We did it!」と言っていた。
シバ、俺たち、やったぞ!と。

そして、Good Girlと、いい子だ、よくやったな!と犬をねぎらってたのだ。


「アレックスは、空手を習ってたのよ。 ほーんとアジアの国が大好きだった。。。」

「それもあって、私たちも東洋人の留学生を迎えるようになったのかもしれないなあ。」


ああ・・・やっぱり。


アレックスと彼の愛犬、シバは、今でもこの家をいつも見守ってるんだろうか?

いつも近くにいるんだろうか?

そして、両親が迎えてくれた留学生の僕も、守ってくれたんだろうか?


Kenはそんなことを考えた。


しかし、
このときも・・「あの夢の話」はしなかったそうだ。

なぜだかわからないが・・。(←本人がそう言ってた)


・・・・・・・・・・・・・・・

それからのち、Ken君が日本に帰国した。


帰国した後に、彼の夢の中に、アレックスとシバが現れたという。



夢の中でアレックスとKenは、玄関先のポーチで話している。

このとき、アレックスが話したこと
   ↓

「僕が死んだときは大変だったんだよ。
両親の姿を・・もう見ていられなかったんだ。
あの子はどんなに痛かっただろう? どんなに辛かったんだろう?って、僕を思っては、いつも泣いていた。


でも僕は、実際にはぜーんぜん痛みも恐怖も感じなかったんだ。
たぶん、あっという間の出来事で、痛みや恐怖を感じる前に死んじゃったんだと思うんだ。

でね、
僕は死んじゃったけど、すごく今元気だよ。 だから心配しないで、泣かないで!って言ってるのに、彼らには見えないんだよ。

そばにいるのに、相手には見えない、伝わらない!ってもどかしさ、わかるかい?

こりゃもう、僕にとっても最悪だったよ。 すっごいストレスだった。。。

僕の両親、今はだいぶ落ち着いてきたけれど、それでも、今でさえ彼らの心の哀しみは、完全に消えてないんだ。
未だに僕の写真を見て、泣いたり落ち込むことがあるからね。

それでね、キミから、ウチの両親に伝えてくれないか?

僕は元気だし、今でもシバと一緒だよって。

たった17年しか生きられなかったけど、それでも僕はすごく満足してるって。

だからお父さんとお母さんも、もう悔んだり哀しむのは止めて欲しいんだ。
これからは自分たちの人生を、うんと楽しんでステキな事に使って欲しいって。

父さん、母さん、愛してるよ!って。」





Kenはすぐに、ホストファミリーのお父さんとお母さんに手紙を書いた。

今まで起こったことのすべてを!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ううむ。

この話を聞いたとき、幽霊さんの立場も大変なものかもなあ、と思った。

自分は元気なのに(元気な幽霊?って表現・・なんだかヘンな気もしなくはないけど・・笑)

両親が、自分のことで、ものすごく悲しんでいるし苦しんでいるとしたら?

元気なことを伝えて早く彼らにも安心して元気になって欲しいと思ってるのに、相手には全然自分が見えないし聞こえないとしたら?

それをただ黙って見てなきゃならないとしたら?



そりゃ~、アレックスじゃないけど、超・ストレスだろうなあ!




ただし、幽霊さんにもまた色々なタイプがいるということも忘れちゃいけないとは思う。

たとえ、アレックスと同じように交通事故で亡くなったとしても・・

●事故の瞬間の恐怖や痛みが忘れられない人

●なんで自分が死ななきゃならなかったんだよ!と運命を恨む人(自分をひき殺した運転手を強く恨んだりするかもしれない)

●死んだことを何が何でも受け止めたくない人

●僕はここにいるんだよ~!わかってよ~!そばにいてよ~!とただ子供のように生者につきまとう人。


その人によって・・いや、その個々の霊体によって、さまざまだろう。

アレックスのように、自分の運命を受け入れ、むしろ生きている自分の両親のことを心配できる人の方が稀なのかもしれない。


うーーん、だけど一方で、
アレックスのような幽霊さんだったら、嘆き悲しむ両親をほうって旅立つことはできないだろう。

そうやって生者は死者を縛ってしまうこともあるんだろうなあ・・・と。


そもそも、死者と生者で、ちゃんとコミュニケーションが取れればいいんだよ!!

自分ではコミュニケーションをとる能力がない!
だから、・専門家である霊能者(サイキック)に、お願いしたりするんだろうけど・・。

ほらね~、だから、やっぱり、ソウルフォン(霊魂との電話)だって、必要になるんだよ?
・・・と、言われるかもしれないけど(笑)(←前回のブログ記事の話から)

私としては・・
それは、NOだ!



あるサイキックの人たちによれば・・

どんな人でも、霊魂とコンタクトできる能力を持っているそうだ。
「とくに自分の身内や愛する人であれば、ほとんどの場合コンタクト可能」・・なのだそうだ。

また、身近な人の場合、死者の方でもコンタクトをとることを望んでいることも多いため、双方が望めばさらにコンタクトが取りやすくなるんだという。


ただし生者が「心を曇らせてしまっている場合」は、コンタクトは取れなくなってしまうそうだ。

たぶん、問題はそこだろう(笑)

心を曇らせているということ・・深い悲しみ、怒りなどの強い感情を抱いていたり疑心暗鬼になっていたり・・そういったケース。




こういったケースでは、いくら霊体側でコンタクトを取ろうとしても、まったく通じなくなってしまそうだ。
シャットアウトされてしまったようのものだろうから。

こうなると、「夢の中にさえ現れることができなくなっちゃう」んだそうだ。(←ある幽霊さん談)

*生者の夢の中に現れてコンタクトをとるのは割りとラクな方法なんだとか・・


ということは・・

無な状態(ニュートラルな心境)が好ましい。

また、相手に伝えようとするときに必要なのは「集中力」だそうだ。

とくに霊体となってからは「集中力」がものを言う世界だそうだ。(←またも、幽霊さん談)

集中力さえあれば、生きている人とコンタクトもとりやすくなるんだとか。


うーーむ。

集中力、詳細なイメージを思い浮かべる能力などを、生きてるうちから身につけておいた方がいいのかもしれない(笑)


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

Ken君は、自分でも言ってたけど・・

ぜーんぜん、スピリチュアル世界に興味は無いし霊感も無いそうだ。

金縛りって言葉すら、知らなかったんだって。

それでも今でも、強く印象に残ってるのは、アレックスの眼の色だという。

薄い透明感のあるブラウンの瞳。

たぶん、こんなヤツ
   ↓
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「こういう眼の色をね、アメリカでは、アーモンドって言うんだぜ!」・・とKen君。

「おいおい! それを言うなら、ヘーゼルだよ! ヘーゼルナッツ色の・・」

「え? うっそ~。」

「ウソじゃないよ! 日本語ではハシバミ色って言うらしいけどね。」



こいつは・・いったい・・アメリカでちゃんと勉強してきたんだろうか?

そもそも・・なんで、こんなヤツに、アレックスはコンタクトをとったんだろ?

・・と、私は思った。

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スピリチュアル世界中心のブログ★

gingetsu2010

Author:gingetsu2010
アリゾナ州セドナにて、アクセサリー工房Alizona*銀の月*をオープンしてる銀月です!

日々の生活や体験の中から、社会のこと、スピリチュアルなことなど・・思いつくままに書きつらねてます。

皆様にも「スピリチャアルの意味」「生きる意味」を感じて頂けたら、幸いです!☆

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