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シンシアとハワードのラブストーリー

オフィスのボスが、或る日こんなことを言った。

「シンシアとハワードの運勢ってどうだったんだろう?
結ばれる運命ってのは、本当にあるのかしらね?」



はああ?
何、わけわからんこと言ってんだ、この女は!


私の直属のボス、彼女はたぶん、年齢は40歳前後だろう。(←アメリカでは年齢を知らないことが多い)

アメリカ育ちの韓国系美人で高学歴のバリバリエリート。
超・現実主義で、結婚はしてない、つーか、結婚する気はないってタイプ。(←本人がそう言ってる)


そんな人が、まるで、starry-eyed girlみたいに、「運命の二人」だなんて言葉を使うかあ?

starry-eyedというのは、まさに、お目々に星って、言葉通りの意味。
「夢見がちな」「現実が見られない子」・・みたいな意味を表す言葉。

まさにこんな少女漫画を連想させる言葉だと思う。
   ↓
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「生まれた時間がわからないから、占星術師に見てもらえないのよね~。」と、ボスは言う。

はああ! 占星術師~? そこまで気になるんかい?


「日本の占いだったら、生年月日だけでOKってのがあるよ。
頼んでみてもいいよ!」
・・と、つい言ってしまった。

「じゃあ、お願いね~!」

ん? 何やってんだ私。

・・・・・・・・・・・・・・・・

私はまったく知らなかったのだが、

シンシア(Cynthia Riggs)とハワード(Howard Attebery)のラブ・ストーリーは、アメリカでは有名な話だそうで、多くのメジャーなTVや雑誌でも取材されていたそうだ。


私のボスに、真逆な言葉を吐かせてしまうほどの「ラブストーリー」
占いまで使って調べたくなっちゃうような「ラブストーリー」っていったいなんなのだ?

そう思ったら、興味がわいてきた。


しかし・・

このカップルは、「かなりの」高齢カップルで、
二人がゴールインして結婚したとき、
シンシアは82歳、ハワードは92歳だったそうだ。



おいおい!
こんな年になって、わざわざ結婚しなくても。
まあ、一人寂しい老後を送るよりも、誰かに居てもらいたかったんかね?


実に現実的で、ベタなコメントだ!(←私のコメントだろーが!)



しかし、結婚式のこの写真を見たとたん、
そうじゃないよ!と、私の奥で何かが叫んだ気がした(笑)

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この2人の笑顔・・うまく表現が出来ないんだけど、
「本物」って気がしたのだ。



それから、私は、さまざまな記事や、シンシア・リッグズ(Cynthia Riggs)のWebから、二人のロマンスを調べ始めた。



以下がこちら。
(ブラウンの文字のところは、私の感想)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

まず、シンシア・リッグズという女性、
この方のプロフィールから見ていくことにする。

現在、ミステリー作家であり、マーサズ・ビニヤード島(Martha's Vineyard)にある、B&Bスタイル形式のホテル経営者でもある。
    ↓(この写真はただのイメージ写真)
westtisbury.jpg


アメリカ北東部マサチューセッツ州と聞いただけで、西海岸の我々から見れば、そこはまったくの別世界、
歴史ある美しい街、ボストン、北の海沿いの街。


それ以上に美しい島と言われているのが、マーサズ・ビニヤード島(Martha's Vineyard)
観光名所でもある(←ただし、日本での知名度はないらしい。)

new england map of trip boston


こちらのサイトの写真を見て頂ければ、わかるように、小さな美しい島だ。
リタイアした富裕層が多く住んでいるとか。(アメリカの富裕層は自然の中に住みたがる人が多い)
    ↓
http://www.ssqq.com/travel/newengland200602.htm

ん?
そういえば・・以前、私もマーサズ・ビニヤード(Martha's Vineyard)島に関する記事をアップしてることを思い出した。


ここにある。(まったく今回の内容とは関係ないが。)
 ↓
サイキックの脱税ニュースからアカシックレコードを考える

なんだか個人的にシンクロを感じてしまう(ただの偶然か?)




シンシアは、ここの島の生まれだ。

のちに、NY州、ニュージャージーに移り住んだようだが、シンシアのこの地への思い入れは強かったようで、
またも、この地に戻っている。


ミステリー作家で、B&Bインの経営者。

しかし、これだけじゃない。

彼女の経歴は、もっともっと多彩なものだ。


★1948年、オリンピックフェンシングチームに所属
   ↓
riggsfencing.jpg



★22フィートのO'Daysのセーラーボートで太平洋横断の経験あり。 それも、2度も!

もっと昔の型だと思うけど、こんなボート
   ↓
odays.jpg


★1970年、国立科学財団の助成金をもらって、2度も南極探検にも出かけている。
南極に足を踏み入れた7人目の女性だそうだ。


こちらが、1970年南極の写真
   ↓
riggsantarctica.jpg


★その他、100トン船舶の米国沿岸警備隊マスターズ免許証を所持し、
かなり多くの船、造船、水産関連の関連業務の資格もリストアップしきれないほど所持している。
そうそう、フィッシャーマンとして働いた経験もあるとか。




もちろん、ミステリー作家、詩人としても活躍し、多くの本が出版され、毎週アメリカンクルーズラインの講演をこなし、さらに、コミュニティテレビ局で300以上のインタビューを主催。

さらに、マスター・ガーデナーとして、どんどん新しい庭を作り出している。


なんとまあ、アクティブな作家なんだろう。


彼女を評して、英文記事には、ルネッサンス・ウーマンと書かれていた(笑)

*ルネッサンス・マンと言う言葉がある。
それは、なんでもオールマイティーに出来ちゃう人のことをいう。
「広く浅くという意味はない。」 なんでも、完璧なほどに出来ちゃう人のことを指す言葉だ。


かなり古い映画で、こんなのがあったのを思い出す。(私のかつてのお気に入りの1つ、 この映画からルネッサンスマンという単語を知った私だ。)
   ↓
220px-Renaissance_man_movie.jpg




なんで、ルネッサンス・ウーマンになれたんだろう?

彼女自身によると、母親から受け継いだスピリットによるところが大きいのだろう・・と言っている。

彼女の父(祖父?)は捕鯨船長、そして母は、Dionis Coffin Riggs

ん~? 名前は発音がよくわからないんだけど・・ディオニスでいいんだろうか?
ギリシャ系移民だったんだろうか?



ディオニス(シンシアの母)は、かなり名の知れた、作家、詩人、新聞のコラムニストだったようだ。

こちらのニューヨークタイムズの記事に、ディオニスの死亡記事が載っている。 98歳で亡くなったとか。
   ↓
Dionis C. Riggs, New England Poet, Dies at 98

シンシアに言わせると、母は、ものすごいほどインディペンデントで、激しい、不屈の精神を持った人だったという。
しかも、一瞬のうちに物事を見極める目を持っていたという。


1933年、2歳のシンシアを肩車している母
   ↓
riggsbaby.jpg


む!
確かに・・たくましい面構えをしてる(笑)


ギリシャ?、トルコ?系の顔だち?
両親から受け継ぐ影響は強いだろう。
両親が熱い血を持つ人ならば、なおさらのこと。




シンシアの経歴は、作家、詩人、船員、南極冒険家などなど、実に多いのだが・・

さらに彼女を有名にしたのは、 やはり、「偶然が呼んだロマンス」にある。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

80歳のシンシアは、或る日小包を受け取った。

その小包には、送り主の住所が書かれていない。

ただ、このように書かれていただけ。

kodutumi.jpg

H Atteberyという名前と、おそらく・・緯度と経度を記したもの。



彼女はパッケージを開いて驚いた。

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それは、シンシア自身がペーパータオルに書きなぐった暗号文だった。

それも62年前に書いた暗号文、すっかりセピア色に変色してしまってるけど。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

1950年、シンシアが18歳のとき

大学生だったシンシアは、サン・ディエゴにある海洋学研究所へ、プランクトンの仕分け作業をするために、インターンとしてやってきた。

遠い東海岸からサン・ディエゴへ、500キロ以上も離れた場所に、彼女はたった一人で乗り込んだのだ。

それでも、彼女は熱い希望に燃えていたという。



研究所は、当然ながら、男ばかり。

しかも、彼らは何年もこの仕事をやり続けてる。
おそらく彼らは、仕事にも飽き飽きしていたんだろう。

そこにやってきた、まだティーンエイジャーの女子学生。

面白いぜ! からかってやろう!


そんな悪戯心から、彼女はさまざまな嫌がらせに合う。

デスクの引き出しが開かないようにされていたり、質問にも答えてくれなかったり、と。


この時代は、女性は良妻賢母になることが当然とされていた時代だ。
アメリカもまた同様だった。

しかもアメリカでは、専業主婦といっても、家計すらも預からせてもらえない。
財布の紐を握るのは、常に夫。
妻は、その都度夫からお金を貰い、家事と子育てをするのが当然とされていた。




そんな時代の風潮を考えれば・・

女が海洋研究所で研究員のインターンだって!
女のくせに、まだガキのくせに! 生意気だ!


って気持ちはあったような気がする。


負けん気の強いシンシアは、絶対、負けるもんか!という鬱憤をペーパータオルに書きなぐっていた。
暗号文を使って。


その暗号は、軍隊にいた父から習ったものだそうだ。

アルファベットの1つ後ろの文字を書いていくだけという、以外にも簡単なものだけど・・
ちょっと見ただけでは、なかなかわからない。


それをたまたま見つけた、ハワード、彼は同じ研究所にいた28歳の男だ。
    ↓
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彼もまた、軍隊経験から、その暗号を知っていた。

こうやって、シンシアはハワードと暗号文の文通を始めることになった。
ペーパータオルを使って(笑)

今でいう、メル友みたいなものだろう。

職場で孤立していたシンシアは、どんなに慰められたことか。
居づらい職場で、優しい兄貴を得た気持ちだったという。

このときの二人には、恋愛感情は、まったくなかったという。

少なくとも、シンシアには!

18歳の女子学生にとって、10歳も年上の男は恋愛対象にはなりがたい。
それに、当時のシンシアには、ちゃ~んとボーイフレンドがいたそうだから。

おっと! 言うまでもないけど、アメリカでボーイフレンドというのは、男の友達ではない!
れっきとした、カレシという意味だ! 



数か月のインターン期間が終わって、シンシアは大学に戻った。
それっきり、ハワードには会っていない。

まさに、ひと夏の遠い日の思い出となった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

それが今になって、ペーパータオルに書きなぐった暗号文が届いたのだ。
遠い昔のハワードから。


シンシアは、その中にもう1つ、手紙を発見する。
    ↓
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やはり、暗号で書かれた手紙。

I have never stopped loving you

「僕は、あなたを愛することをやめられない」

いかんなあ! 私の訳は、どうもヘタくそ過ぎる。 しっくりくる訳が思いつかない!
有名な、マイケルの歌のタイトルとも同じ。
I just can't stop loving youこれと同じ意味なのだが・・。





これは
ずーーとあなたのことが忘れないんですよ!・・という愛の告白だ。


しかし・・
ハワードは、もう90歳のはず。
62年ぶりにこんなものを貰ったら、たしかに・・嬉しいけど・・・でも戸惑いもある。


しかも住所が書かれてない!

でも・・緯度と経度だけなんて、なかなか粋だね!
と、私は思ってしまったのだが。



とりあえず、シンシアは緯度と経度で検索をかけてみると、そこは、カリフォルニア州の国境近く。
相変わらず、ハワードは、サンディエゴに住んでたらしい。


しかし、それだけでは詳しい住所はわからない。

そこで、ふと昔のペーパータオルのやり取りを思い出してみる。
歯科医の資格を持ってるんで、将来、歯科医になりたいんだといっていたハワード。


シンシアは、さっそく、カリフォルニア州歯科医師会のサイトにアクセスして調べる。
ビンゴ~!

oatari.png


住所がわかった以上、戸惑いながらも、シンシアは返事を書く。

それは自然の流れだろう。

すると、またハワードから返事が来る。


こうやって、また二人の文通は始まった。

今度はペーパタオルじゃなくって、手紙とメールによる文通だ。
62年の月日を経て。


たわいもない手紙から、だんだん、心を打ち明け合うようになっていく。


あるとき、ハワードから面白い小包が届いた。

花の種だ。

最初に届いたのは、ホーリーホック(hollyhock)

041700470229.jpg


それから、続々と花の種が送られてくるようになった。

下記の順で、

ラベンダー(LAVENDER)、
オニオン(ONION)、
ヴェローナ(VERONA)、
エッグプラント(EGGPLANT)、
スピナッチ(SPINACH)、
キャットニップ(CATNIP)


これは、いったいなんだ?
また、何かの暗号か?


贈られた順に、頭文字を繋ぎ合わせると、

H LOVES C

ハワードはシンシアを愛してる。

なんとまあ、遊び心たっぷりな(笑)
江戸川乱歩の小説で、暗号として手紙を送り続けるというストーリーがあったような・・そんなことを思い出した。




その後、ハワードは、メールの合間に、さまざまなプレゼントをシンシアに送っている。
そのいくつかを紹介する。


●マンガン・ノジュール(Mangan Nodule)

なんだこりゃ?

調べてみると・・・海底で出来た二酸化マンガンを主成分とする黒色の塊で、非常に珍しい貴重なものなんだとか。。。

ハワイ近海2,800mの海底 標本の幅約2cmのもの
    ↓
mngn.jpg
https://www.weblio.jp/content/%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%8E%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%AB

シンシアは、Antioch College(アンティコ大学)で、地質学を専攻していたこともある。
海洋学だけじゃなかったんだね~。

また、スミソニアンの海洋学部門で働いていた経験もあるそうだ。
とにかく、シンシアの職歴はかなりいっぱいで、とてもじゃないけどリストアップは不可能(笑)


マンガン・ノジュールの価値を知ってる彼女にとっては、素晴らしい貴重なプレゼントだったことだろう。
(私には、ただの汚い石にしか見えないけど・・)


さらに、

●ガラスにエッチングされたココペリ

ココペリは、ネイティブアメリカンに伝わる笛を吹く妖精として有名だ。 
特に、ホピ族にとっては、豊穣と幸せのモチーフでもある。
     ↓
kokoperi_indian.jpg


●CDのプレゼント、CDのタイトル名は、Cactus On Mars (火星のサボテン)

これは、作曲家のマーク・アテベリー(Mark Attebery)の作品らしい。
マークは、ハワードの息子だそうだ。

こちらにその曲があったので、参考までに。
    ↓




おいおい!!

この年代の人が恋人にプレゼントする曲といえば、

ポール・アンカのYou Are My Destinyとか、プラターズのOnly Youだとか、せめて・・ナット・キング・コールあたりじゃないんかい?

品物だったら、エレガントで高価なブランド・アクセサリーってとこだろーよ。(笑)



しかし、ハワードは間違いなく、そのような一般の男とは違ったタイプのようだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

彼はどのようなプロフィールを持ち、どんな人生を送った人だったのだろう?

シンシアと違って有名人ではないため、データは非常に少ない。

ハワード・アテベリ-(Dr. Attebery)は、1922年4月9日、カリフォルニア州ナパで生まれ。

今、ナパ・バレーは有名なカリフォルニアワインの産地であり、また物価の高いとこでもある。 昔は知らんが・・


ハワードは、若いときはミリタリー経験もあり、さらに4つの学位を取得し、海洋学、工学、微生物学、原生動物学、そして歯科医師になった人だ。
彼はまた、Ansel Adamsと写真を学び、San Diego郡保安官事務所の法医学写真家も務めている。
(写真が好きだったらしい。)


歯科医、写真家、科学者、微生物学者、フォトグラファーということになる。


シンシアによれば、ハワードは、研究熱心な学研肌のタイプであり、どちらかというと静かな人だと語っている。

彼は最初の妻とは離婚し、2度目の妻は癌で亡くした。

シンシアに62年目のラブレターを送ったときには、妻と死別して20年経っていたという。


後にハワードは、62年前、18歳のシンシアをひとめみたとき、彼は一瞬で恋に落ちたと語っている。

それだけでも、この当時の一般的な男性とはかけ離れた人だろう。


この当時の男であれば、シンシアが、どれほどに若さ溢れるセクシー美人だったとしても・・真剣にはならない。
せいぜい、ひと夏のラブ・アフェアー止まりだろう。


フェンシングの有段者で、太平洋を2度も横断し、
大学で海洋学やら地質学を学ぶような女。
男ばかりの職場に、堂々と入ってくる女なんかに。




しかも、そんな女性を、62年間も忘れなかったわけだ。

そして、ラブレターを送った男。

I have never stopped loving you

これを、ある日本のTV番組の中では
「私はあなたを愛さない日はありませんでした」と訳されていた。
(この番組については、のちに述べる)


こーんなセリフ、まさにstarry-eyed の若い方々が聞けば・・毎日思っててくれてたんだ~!

うっきゃあ!!・・・だろうけど、

lovelove.png


んなわけ、ねーだろが~!

毎日思ってたとしたら、そりゃ、ただの病気だ~! きもっ!
と、冷めた目をしたオバサンは、そう思う(←私のこと)


ハワードだって、妻を深く愛していた時期だってあったはず、家庭を持ち、仕事に明け暮れてるときもあったはず。
だから、ほとんどシンシアのことを忘れてるときだってあったはず。


それでもね、ふと何かの折に触れて、必ず彼女を思い出す・・・。

たぶん、こんなふうに。
   ↓
burning_candle_03.jpg
だからこそ・・美しいのだよ。


多くの人は・・

会わなくなれば忘れてしまう。 
月日が経てば経つほど薄れていって、名前すら思い出せなくなる。

そうでなければ、フツウの人は生きていかれないのだから。



でも、ハワードという人・・

やっぱり・・ハワードはかなり、ユニークな存在なのだろう。(笑)



それは、ちゃーんと、シンシアには伝わった。

伝わるどころか・・
二度目の出会いで、打ちのめされたのは、シンシアの方だろう。


遊び心があって、ウイットに富んでいて、奥ゆかしさの中にも、いつも愛を伝えてくれる人
たぶん、こんな男に出会ったことはなかっただろう。

男らしい男を気取って、ストレートに愛を告白する男は多々いるけど、
重たいし、ダサさ丸出しで、うざい男になるだけだ。
とくに、シンシアのような女性にとっては(笑)



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

シンシアは、大学を卒業すると、地質学者の男と結婚したそうだ。
25年の結婚生活を送り、5人の子供までなしたのち、離婚した。

決して結婚生活は楽しいものではなかったという。

波風がたちっぱなしの日々、言葉も態度も、ひどく暴力的な夫だったという。

これはシンシア自身が、語ってたことだ。


残念ながら、シンシアの最初の夫のデータが無いので、どんな人だったかはわからない。
(真剣に調べればみつかるかもしれないけど・・そこまでやる気はなーい!)


ただ、ものすごーく客観的に見て、想像してみると・・

間違っても・・

「稼ぎもないくせに飲んだくれて家庭内暴力を振るうダメ男」・・ではなかったように思う。

ましてや、この当時、夫の暴力なんてものは、さほど珍しくもなかった時代だ。(もちろん程度にもよるけど・・)
イギリス貴族社会ですら、夫が妻に手をあげるなんてのは、よくあったらしいから。


とにかく、この時代の理想の妻とは、
美しい妻であり、家にいて育児と家事をする女なのだ。


こうゆうのが、アメリカにおける50年代の理想の妻
   ↓
stepfordwife.jpg

こうゆうのが、夫に愛される妻。

まったく女というものは、おしゃべりに、新しいドレスに宝石ばかり欲しがるものだ。
(そりゃあ、ウチの中にいるだけなら、そのくらいの楽しみしかなくなるだろーが!)

やれやれ、まったくだよなあ。
・・とぼやきながら、妻をきれいに着飾せるのが夫の甲斐性でもあった時代。


間違っても、

「火星のサボテン」やら、「マンガン鉱石」だとか、「ホピ族のココペリ」なんかに興味を示す妻であってはならんのだ。

しかも、夫よりも高学歴でなんでも出来ちゃうスーパーウーマン、いや違った・・ルネッサンス・ウーマンなんか、もってのほかだ。



フツウの夫であったなら、さぞかし、ストレスを抱えたことだろう(笑)

ストレスから暴力に走るってのは、まあ、ありがちな話。(←もちろん、ダメな弱虫男だとは思うけどね~)

今なら、妻に一発ビンタしちゃっただけでも、ポリスを呼ばれかねない時代だけど、この時代はそうじゃなかったからね~。



シンシアは、「もう二度と結婚はしない!」と自分に誓ったという。

自分は結婚には向かない!と思ったのだろう。



ところが、予期せぬことは起こる、それが運命というものだろうか。


シンシアはどんどん、ハワードに惹かれていく。

それも、ただ惹かれていくというだけではない。

シンクロを感じることが、すごく多かったと語っている。

たとえば、ココペリは・・偶然にも、彼女の父親がホピ族に養子だったとか、
火星のサボテンのときは、義理の息子が、ちょうど惑星における地球物理学の研究中だったり、
彼女の執筆中のミステリー小説が、まさにハワードをイメージするような歯科医を登場させてたり・・

とにかく、要所要所でシンクロと思えるような偶然があまりにも多く重なったという。


2012年5月
ついに、シンシアは南カリフォルニアまで出かけて、ハワードに会うことを決心をする。



出会いのとき、ハワードは、一輪の赤いバラの花を手にしていたという。
(これは、アメリカでは決して珍しいことではないのだけど・・)


ただ、 バラの花には、こんなメッセージが添えられていたそうだ。

2_34.jpg

YPYP・・またも、暗号文字

これの意味するところは、XOXO

これは、アメリカ人が良く使う記号で、キッスとハグの意味。



嬉しいんだけど、戸惑いを隠せないシンシア、 彼女はハワードに質問した。


「あなたと会ったのは18歳のときなのよ。 すっかり老人になった私を見てがっかりしない?」

ハワードは、このように答えたという。

「もちろん、僕はあのころのシンシアを覚えているよ。
だけど、今いるのは、僕と一緒にいるシニーだよ。(シンシアのニックネーム。彼は現在、彼女をこのニックネームで呼んでいた)
今いるのが、僕の愛する人であって、僕は過去の影を愛しているわけじゃないんだよ。」



そして、その日の1時間後に、ハワードはプロポーズをする。

Yesと答えたシンシアに贈った指輪は、葉巻のラベルを剥がして作った指輪もどき。

どこまでも、ハワードらしい。




それから数か月後、ハワードはマーサズ・ビニヤードに移り、二人はそこで結婚式を挙げた。
シンシアが82歳、ハワードが92歳。



面白いことに、結婚式は、仏教式とキリスト教式で行われたという。(←ブディズムにも造詣が深かったとは・・)

結婚パーティは大勢の人を集めてのポットラック形式。


むろん、二人は新婚旅行にも出かけている。
「ミシシッピー河を蒸気船でゆく旅」だったという。

どこまでも、彼ららしい。



二人はそのまま、マーサズ・ビニヤードの家で生活を始めた。

結婚後、
「私の人生は大きく変わりました」と、シンシアは語っている。

そりゃそうだ。
結婚は二度としないとまで誓ってた人なんだから。

彼女の人生観は大きく変わった。


そして、ハワードもまた、結婚して変わっていったという。

もの静かで、どちらかというとシャイな人だったのだが・・
それが、どこでもシンシアにキッスをするようになったという。


「私たちの時間は限られていることは知ってます。
どんなに長くても、5年くらいのものでしょう。」
と、シンシアが語っていたが・・

だからこそ、素晴らしい日々を共に暮らしたい!という思いは強かったのだろう。


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この老人カップルは、余生を二人でのんびりと送ったのだろうか?

いやいや、とんでもない!

余生どころか、ますますアクティブに動き回ったようだ。


シンシアは、精力的に執筆活動をこなし、さまざまなことに追われる日々。

ハワードは、テキサス州で学んだ生物学をベースに、島のすべての生物や淡水池を調査しだしたそうだ。
彼は10の池を作り、100の水サンプルの供給源の特定をしてたという。

シンシアもまた、彼とともに、水サンプルを収集するために一緒に歩き回ったそうだ。

そして、ハワードは94歳でこの世を去った。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ハワードを失った哀しみよりも、シンシアは、彼から与えられた喜びと感謝の方が大きいようにみえる。

そして、いまだに、ハワードと共にいるかのようだ。

つくづく、月日の長さなんて関係ないんだなあ、と思い知らされる。


今なお、シンシアは精力的に活動を続けている。

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こちらが、彼女の本 (←私は読んでないけど・・)
  ↓
Cynthia Riggs books


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

これが、シンシアとハワードのラブストーリーの一部始終だ。

これを調べている最中、ある日本人にこの話をしたところ、

「え? その話知ってるよ!
だって、アンビリバボーってTV番組で、その話放映されたもん。(それも、今年の8月の放映だったそうだ)
もう、日本でもかなり有名なんじゃない?」
と、言われた。

おいおい!
知らなったのは、私くらいなものか~。


さっそく動画サイトで探してみたんだけど、多くは消されてしまっていてDairy Motionのサイトしか残ってなかった。


興味のある方は、消去されないうちにどうぞ。
   ↓
奇跡体験アンビリバボー 2018年8月2日放送  真夏のミステリーより


ただし、最初の方には別の話が入っていて、こちらの話は17分45秒から始まります。
また、途中、コマーシャルも多いけど我慢してみてください。 このサイトって、いつも、こうなのだ!
SKIP ADDの表示がでたら、そこをクリックして先へ進めてください。

..。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。


このビデオをみたところ、私が英文記事から拾ったニュアンスとは、ちょっとばかし、シンシア像が違った気がした。
(決してフェイクなわけじゃないんだけど・・作り手の受け止め方によって、違うものになるのかもしれない。)

また、日本人向けに作るため、たぶん・・この方が視聴者に受け取りやすいという配慮があったのかもしれない。

●80歳のミステリー作家のおばあさん、というイメージが濃くて、ルネッサンス・ウーマンというイメージはなかったし、

●過去の夫の暴力のせいで離婚したため、すっかり男性には臆病になってしまっている。生徒に強く背中を押されて、ようやくハワードと付き合うことに踏み切ることができた。


そこらへんが、ちとばかし・・違った気がした。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

<<最後に、ふと思ったこと>>

男女の愛は、老人になってからの方が花ひらくのかもしれない。

若いときは、あまりにも障害が多すぎる(笑)

チャレンジ精神、名誉欲、金銭欲、出世欲、さまざまなしがらみや将来への夢も多い。
おまけに、恋愛にはセックス欲もつきもの。
これがまた、愛なのか恋なのか性欲なのか・・自分でも判別不可能だったりする。



すべての障害がふるいに掛けられて、しがらみがなくならないと、
光り輝く砂金は、みつけられないのかもしれない。

sakin.jpg


愛は相手に与えるもの・・・たしかにそうなのだ!
そして、それこそが自分が最も幸せを感じるとき。

親が子を思うとき、人が動物を慈しむとき・・・
少なくとも、見返りなんて微塵もないのに。
それだけで満たされてるのにね~。



ところが、男女の間だと、そうはいかない(笑)

とくに、若いうち、未熟なうちは・・。

愛されたいよ~!、ばかりが先になる。
相手に愛されたいから、優しくしようとしてしまう。
相手に愛されたいから、愛そうとしてしまう。


若いのう~。

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この二人を見てると、愛なんて、実に簡単なことにみえてくる。

まず愛すればいいんだから。
静かに沁みとおるように、愛を注げばいいだけなんだから。

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それだけで相手の心に沁みとおり、

また、相手も・・

愛さずにはいられなくなってしまう。


実に、単純な図式だ。
そうなりゃ、世の中すべてが愛に満ちるってもんなのになあ。


そうじゃ~、 そうじゃあ! 早く年取れよ!
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おっと! だからといって、肉体的に年をとればいいってもんじゃないんだよね。

ジジババになってもインナーチャイルドは困るんだよ~。

子供ってのは、

相手心を理解できない未熟者、
自分の欲求を優先させてしまう未熟者



やれやれ。 こうゆう人も多いのかもしれない。



<<もうひとつ、思ったこと>>

「老人」なんてものは、存在しないって気がした。
存在しちゃいけない気がしてきた。

たとえ幾つであっても、死ぬ瞬間まで「前を向いて生きる」ことには変わりなく・・
人ってすべて同じなんだよな~と、思ったのだ。


昔々、年なんて取りたくない!って思ってたことがある。

これが・・
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それが、こうなっちゃうなんて・・堪えられない!って思ったのだ。
   ↓
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ハワードがいつも大事にしていることが2つあったという。(←たしか、シンディーのブログに書かれてたような・・)
     ↓
「僕がいつも思ってることはね、”美しさ” と ”人は一人ではない” ってことなんだ。」


ハワードは、シンシアのようなルネッサンス・ウーマンと比べちゃえば、ただの人だ。
Wikiにも載ってないような、ただの歯科医に過ぎない。


だけど、彼は80歳のシンシアに「美」を見たのだろう。

外見ではない、魂の輝きを見ていた気がする。



今、私は・・もっともっと加速度的に、ババアになりたいと思ってる。
マジ、真剣に!




<参考文献>
Unstoppable Cynthia Riggs

I have never stopped loving you': Couple reunited by coded love letter get married 62 YEARS after first falling in love

https://www.facebook.com/public/Howard-Attebery

The Extraordinary Life of Mystery Writer Cynthia Riggs

Dr. Howard Attebery, One Half of a Magical Love Affair, Dies at 94

Vineyard AuthorPens Senior Sleuth Mysteries

http://www.cynthiariggs.com/

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Re: お礼♪

カドミさん


はじめまして~。

あ、そうだったんですか~♪
読んでいただいてありがとうございます!!

シンシアさんの番組があったこと、私もぜーんぜん知らなくって後で見たんですよ~(笑)

こんな古い時代、さぞかし女性には風当たりも強かっただろうに・・e-420ルネッサンス・ウーマンe-420カッコいいですよね。

私たちも、前を向いて常に胸を張って生きたいものですね~e-461

銀月
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スピリチュアル世界中心のブログ★

gingetsu2010

Author:gingetsu2010
アリゾナ州セドナにて、アクセサリー工房Alizona*銀の月*をオープンしてる銀月です!

日々の生活や体験の中から、社会のこと、スピリチュアルなことなど・・思いつくままに書きつらねてます。

皆様にも「スピリチャアルの意味」「生きる意味」を感じて頂けたら、幸いです!☆

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