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3兄弟と17頭のラクダ

あるアメリカ人に聞いた話。

昔ミドルクラスにいた頃(日本の中学生)、古いアラブの逸話を題材にして、クラスのみんなでディスカッションしたことがあったとか。

ちょっと興味深い話だったので、それを紹介することにします。


こちらが、そのストーリー。
    ↓

3人兄弟と17頭のラクダの物語


これは、3千年も前に、あるアラビア人の数学者によって作られた問題とも、逸話ともいわれている。

3000年前といえば、車はなく、冷蔵庫も電気もなく 貨幣もない。 人々は仕事に行かず、学校もなかった時代。
貨幣がなかったため、富は実資産で計算されていた時代だった。
主に、それはラクダだったのだ。

ラクダは最も一般的で貴重な財産 
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3人の息子を持つ裕福な男性いた。 彼の財産は17頭のラクダだった。
彼は、なかなか知恵の働く男で、こんな遺言を息子たちに残したそうだ。

彼の遺言によれば、

長男は財産の1/2を受け継ぎ、
次男が1/3
3男が1/9


(なんとまあ、不公平なんだ!と驚かないでくださいね。当時の常識では長男が一番多く受け継ぐのが当然だったのだから。 それに、話のポイントはそこじゃないし~。)



父親が亡くなると、3人の兄弟はラクダを相続することになり、非常に喜んだそうな。


そこで、遺言どおりに分けると・・

長男の取り分は、17頭のうちの 1/2  だから、 8 頭と 1/2

次男は、17頭の1/3 だから、 5頭と 2/3

三男は、17頭の1/9 だから、 1 頭と 8/9



おい! 割り切れないだろーが!
ラクダを殺して分けたら、価値が下がってしまうし・・。

どう考えたって無理だろ!


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なんだって父は、こんなバカな分配を遺言にしてしまったんだろう?




でも、彼らは・・

●父親の遺言には絶対そむけない。
●絶対、自分は損をしたくない。
●絶対、他の兄弟には余分にあげたくない

のだ。


困り果てた兄弟たちは、或る日、街にいけば、なんでも解決してくれる「賢者」がいることを耳にした。

そこで、さっそく17頭のラクダを引き連れて、兄弟たちはその賢者を探しに行く。
(当時は警察だってない時代、全財産のラクダを連れて行かないことには留守中、盗まれてしまうだろうから・・)

さんざん尋ね歩いて、ようやく彼らは賢者をみつけることができた。

賢者と呼ばれる老人は、尋ねてきた3人にお茶をふるまい、ゆっくりと彼らの話に耳を傾けた。

話をすべて聞き終わると、賢者は言った。

「わかりました。 しかし、これはとても難しい問題です。
私は今夜一晩、じっくり考えることにしますから、どうか明日、もう一度訪ねてきてください。」


その翌日、3人が訪ねていくと、賢者はこんなことを告げた。

「これは本当に難しい問題でした。 
しかし、それを解決する前に、まず私はあなたがたに贈り物をしたいのです。
あなたがた兄弟は、父上の遺言を尊重し、それを守ろうとしている。
私はそれに、大変感心させられました。
そこで、私のラクダを1頭、あなたがたに贈りたいと思います。」

兄弟たちは、大喜びだ!

1頭のラクダをタダでもらえるんだから!

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これでラクダは18頭になった。

「さて、それでは問題を解決していきましょう。
あなたの取り分は何頭ですか?」

長男が答える。
「私は18の半分だから、9頭だ。」

次男が答える。
「私は、1/3だから、6頭だ。」

3男が答える。
「私は、1/9だから、2頭になる。」

9 + 6 + 2 = 17

ところが、ラクダは今や18頭なので、1頭が残る。

さらに、賢者は言う。
「残った1頭は、私が問題を解決した手数料として頂きましょう。」と。

お~!問題解決~!

3人兄弟は非常に満足して、賢者の知恵を称賛し深くお礼を述べたという。
ラクダを殺さなければ、分配できなかったところを、ちゃんと遺言通りに分配できたのだから。

彼らは帰途につき、今やそれぞれが、父親の残した遺言の意味を考えていた。
なぜ、こんな遺言を残したのだろうと!

THE STORY OF 3 BROTHERS AND 17 CAMELS



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この話を聞いて、私は・・さっそく自分で計算してみた。

えっと~。

長男: 1/2
次男: 1/3
三男: 1/9


見事に分母がバラバラ・・
まず分母を同じにして~一番小さい共通項にするには・・やっぱ18だ。

そういえば・・こうゆうの、最小公倍数って言ったんだっけ?(←ものすごく遠い記憶)

長男は9/18
次男は6/18
三男は2/18


ほ~ら、出来ちゃったもんね~!

この兄弟って、おバカだったん?・・・(←人のこと言えない。 私だって、先に話を聞いてたから出来ただけだ)

おそらく、私もまた・・この兄弟たち同様に、総数の17頭ばかりに捕らわれてしまっていたら、あれれ! 無理だ~!ってなってたはず(笑)

最大公約数とか最小公約数てことすら、忘れてたくらいの私なんだから。



こんなおバカな私の頭でも、もう一つ思いついたことがある。


最初に兄弟が計算したとおりにすると、
    ↓

長男の取り分:   8 頭と 1/2

次男の取り分:  5頭と 2/3

三男の取り分: 1 頭と 8/9



1/2 とか2/3 なんてのは、この際、無視! ラクダさんを殺さなきゃいけないなんて、嫌なこった!

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それで、とりあえず、細い端数は無視しちゃって、

長男が8頭
次男が5頭
三男が1頭


もらっときゃいいんじゃね?


ん?
8+5+1=14 で、ありゃりゃ、 全部で17頭なんだから、3頭余るやんけ。

おー、3人いるんだから、それを3人で仲良く1頭ずつ分ければ・・


ほらね! これでも出来きちゃった!


なんとまあ、簡単なことだったんだ~!

他にも、もっと方法はあるのかもしれないね~。


たぶん、これって小学校高学年くらいの算数レベルだったはず。

それでも、最初の17頭ばかりに囚われてしまって、別方向から頭の切り替えが出来なきゃ、到底解答には至らなかっただろう。


数学者というのは、豊かな感性と閃き💡、柔軟な頭を持ってなきゃ大成しない!というのを聞いたことがあるけど・・

なるほど、そうだろうな~って、つくづく思ってしまった。



そもそも、お父さんの遺言は、頭数なんて言ってないのだ。

あくまでも、配分だった。 

なのに、なぜ、現在ある頭数の17頭ばかりにこだわって、考える出発点を、そこだけにしてしまったんだろう?



さて、ここで、3兄弟の心理から見てみよう。

たぶん、前述したように・・彼らの頭にあったものは、

●父親の遺言には絶対そむけない。
●絶対、自分は損をしたくない。
●絶対、他の兄弟には余分にあげたくない



この3つが、彼らの重要ポイントだったような気がする。

そして、今あるラクダは、17頭1717だあ!

に、ばっちりフォーカスされちゃったというわけだ。

目に見える現実ってやつに!


当然、17を起点に考えはじめた。
絶対真理の大前提としちゃったわけだ。

そして、頑固にも、スタート地点を変えてみようとは思わなくなってしまった。

よく言われる、演繹法の悪い例だよね~(笑)
大前提が違ってしまえば、解答は出ない(解答は間違う)ってヤツ。



なんでこんな考えが浮かばなかったんだろう?

「とりあえず~、ちょっと少なくなるけど、ま、俺は8頭だけもらえばいいよ。
ラクダを殺すわけにはいかないからね。」
 (←太っ腹? 兄弟思い?)

(もしも次男だったら5頭、三男だったら1頭だね。)

じゃあ、俺も、5頭でいいよ。 俺も1頭でいいさ・・って。

3人がそれぞれ、ちょっと少なくなるけどさ、これでいいよ~!ってそれぞれ思ったとしたら、

必然的に3頭余って、さっさと一件落着しちゃったのに(笑)

最小公約数なんか知らなくたって、解決しちゃった問題なのだ!


おバカな私ですら浮かんだんだぞ~!


なぜ、そう思えなかったか?

彼らの心の底には、

絶対、自分はちょっとでも損をしたくない!って気持ちがあったからだ。
自分が損するということは、誰かが得する、それは許せん!という気持ちがあったのだろう。


だからと言って責めることでもないけどね。

当然ちゃー当然だ。 誰だって損はしたくない! ラクダは彼らにとっては貴重な財産なんだから。

私の場合は、他人事だからこそ、そんな考えが浮かんだだけだろう(笑)



ただ、ひとつだけ言えることは、

何かに強く執着するものがあれば解決しないってことかもしれない。

だから、心の状態は常にニュートラル・・・また、これが言えそうだね(笑)


この3兄弟は、決しておバカだったわけじゃないかもしれない。

ただ、強い執着心に邪魔されて、見えなくなってしまってただけかも。


お父さんは、なんだって、こんな遺言を残したんだろう?
それにしても・・実に見事な配分だったなあ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

この話を、オフィスの人に話したところ、

「ちょっと待った! それって、ヘンじゃね? 納得できない部分がある!

だってさ、その賢者から1頭もらって18頭になったんだよね。
それを余ったからって、その賢者が手数料としてもらっときます!ってのは、許されないよ。
だって、すでにその1頭だって、彼らのモノになってるんだもん。

もしも、手数料を取るというのなら、最初から、この問題を解決したときは手数料としてラクダ一頭頂きますが、いかがでしょうか?と、最初に宣言してさ、兄弟たちから同意を取りつけてなきゃいけないだろ?
それを、あとから、当然のように、じゃ、これは余ったから私の分ってのは・・マズイだろ! 詐欺で訴えられても仕方ないぞ!」


あ~、おっしゃる通りでした。。。
まさに現代の思考だ~。


となると、残った1頭のラクダさんは、殺されて切り刻まれて分配されちゃうんだろうか~。

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なんだか・・3000年前の世界に生まれ変わりたくなってきた。

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gingetsu2010

Author:gingetsu2010
アリゾナ州セドナにて、アクセサリー工房Alizona*銀の月*をオープンしてる銀月です!

日々の生活や体験の中から、社会のこと、スピリチュアルなことなど・・思いつくままに書きつらねてます。

皆様にも「スピリチャアルの意味」「生きる意味」を感じて頂けたら、幸いです!☆

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