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格差社会を作る意識

数年ぶりに日本の友人と連絡がとれたので、状況を聞いたところ・・

「今、派遣社員として働いてるんだけど、もうすぐ契約が切れるような状態だし、それに両親が病気で介護も必要だしで・・色々と生活が大変なんだよね~。」

と・・・なんだか、暗い答えが返ってきた。

この人は、都内に住む、40代後半、一人暮らしの女性だ。

日本の状況を考えると、40代後半という年齢、女性であること、独り身・・などの条件では、正規雇用として就職することは難しいのだろう。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

安倍政権の「女性の活躍推進」たとか、「すべての女性が輝く社会」な~んてキャッチフレーズを聞いたことはあるけど・・

実際のところ、どうやって輝けるんだい?と、突っ込みを入れたくなる(笑)

もちろん、女性だけでなく男性だって同様で・・・正規雇用として働けず、結婚しても子供を持つこともできないような状況にいる若い世代も多いし、また、年金だけで生活苦にあえぐ老人層も多いと聞く。


格差社会というのは、もう、ずいぶん前から言われていたことだったけど、改善されるどころか、ますます広がっていってる気がする。


それは、もちろんアメリカでも、同様だ。

アメリカの方が、もっと加速化してるのかもしれない。



ご存じのとおり、アメリカは移民の国。

各国から多くの移民たちが押し寄せて、アメリカンドリームを実現させて大きくなった国だ。

そう、やる気さえあって、がんばって働き、それに、運を味方につけてしまえば、無一文からミリオネラーにもなることが可能だった国だ。

少し前にアップしたブログ記事、
マーケット・バスケットの奇跡がアメリカに与えるもの

の中でも、ギリシャ移民だったお祖父さんから、父に引き継ぎ、その孫の世代でアメリカでスーパーマーケットチェーンとして大成功させた話をアップした。

もちろん同様に、日本人移民だって、大成功した人だって多かったのだ。

アメリカは、イギリスのような階級制度もないし、自由そのもの

出自に関係なく、自分次第で誰もがビッグになれる国

なんて、自由でステキな国。



しかし・・それは、すでに昔の物語だ(笑)


1940年代をみると、アメリカのほとんどの人が、両親より財政的に裕福となった時代だった。

より多くの富を、大きな屋敷、ロングバケーション、高級車を持つことが可能になった時代。


ところが、過去半世紀にわたってみると、

「両親より多くの収入を得ること、つまり、アメリカンドリームの実現」は、90%から50%に落ちてしまった」
いう研究報告があがっている。

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もちろん、これは・・時代の流れからくる、国家情勢や政治方針などといった状況も大きいことだろう。


1970年代、かなり景気も良く繁栄していた10年で、アメリカ人の上位1%は米国の収入の10%をわずかに上回っていた。

ところが今日では、トップ1%がアメリカの収入全体の20%以上を占めている。

つまり、トップ1%は、ますます裕福になった。ってことだ。


そして、今日をみると
トップ1% の富裕層は、年間平均130万ドルの収入を得ている。

トップ1% の富裕層の儲けは、1980年の3倍以上となった。(80年代では、平均して42万8000 ドルだったそうだ)

**これは、経済学者の Thomas Piketty(トーマス・ピケッティ), Emmanuel Saez(エマニュエル・セーズ) 、Gabriel Zucman.(ガブリエル・ズクマン)などの調べによるもの。


どこの国でも貧富の差は、このようなヒエラルキーになってる。

PN1-4.jpg


アメリカの人口の下部の50%は、1980年に税引前所得では、平均16,000ドルの収入だったそうだが、これは、ほぼ30年間動いていないという。


米国の税制では、貧困層を支援することになっているんだけどね~。


こちらの比較図を見ると、よーくわかると思うけど・・

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「1980年には上位1%は、下部50%よりも平均27倍の収入を得たが、今日では81倍の収入を得ている」

と、経済学者のPiketty、Saez、Zucmanたちは、述べている。
CNN Money USの記事より


手っ取り早くまとめると・・

トップの富裕層の収入はうなぎのぼり。

一方、庶民の給料は、30年前ともほとんど変わらないのに、ガソリンも食品も、どんどん値上がりして生活は苦しくなる一方。

ここから逃げ出す方法はあるのか?
なーい!!





何が原因で格差が広がていくのか?・・もちろん、それは様々な要因があるのだが、ここではポリティックな話は別にして、人々の意識について考えてみたい。


NHKの「クローズアップ現代」だったかの番組でも取り上げられたこともあったようだし、すでにご存じの方も多いかもしれないが・・

アメリカ、ジョージア州、サンディー・スプリングス(Sandy Springs)市の話だ。

富裕層が多く住んでいる地域だった。

アメリカはどこの州の中にも、多くの富裕層が住む地域とビンボー人が多い地域に分かれている。

ちらっと見ただけで一目瞭然なのだ。


これは、私が住むロサンゼルスだけど・・

こんな街並みもあれば・・
    ↓
View-Park-Windsor-Hills-California.jpg


こんな街並みもある。

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ワンブロック違っただけでも、まったく世界が違うように見える。


誰だって、クリーンで安全できれいな街に住みたいと思うのは当然だろう。

サンディスプリングの裕福層だって、その例外ではなかった(笑)


せっかく私たちが税金を払ってるのに、その税金は私たちのために使われてない!

ならば、私たちだけのコミュニティーを作り、シティーを作ってしまおう!



ということから、実際に、彼らのシティーが合法的に作られてしまったのだ。


日本にいる方々には、ちょっと理解しにくいかもしれないけど・・

アメリカの州というのは、それぞれの国に近い感覚かもしれない。
州は、日本の県の感覚と違って、別の国としてイメージしてもらった方がわかりやすいかも。

「州」の下の行政区分が、郡(カウンティー)であり、CITY(市)は、多数決が占めれば、新しいシティを作って独立することも可能なのだ。

そこで彼らは、自分たちで「市」の境界線を決め、州議会を動かし住民投票を実施して、ちゃーんと法にのっとって独立を成し遂げたのだ。


事実上、新しいシティー、Sandy Springsは、裕福な市民によるシティーになった。
平均年収は1千万円、会社経営者、弁護士、医者たちが多いという。

詳しくはこちらの動画で
    ↓


この動画を文書化した記事は、こちら
    ↓
“独立”する富裕層 ~アメリカ 深まる社会の分断~


新しい市を作った動機は、「所得の再分配」に対する不満と「効率の悪い政府」への反発からだったそうだが、

それを具体的に言うと・・

税金をとってる以上、私たちのニーズに合ったことだけをやってほしい!
私たちの税金を貧困層に多く分配するなんて許せない!

ということだ。

その結果、彼らの新しい市では、

公立学校がなくなり、公立病院もなくなった・・・こういったムダなものに税金を使う必要が無いのだ。

リッチピープルは、公立学校なんかには通う必要はない。
ちゃーんとお金をかけて、子供はブライベートスクールに通わせるから。

病院だって同様。

さらに、警察と消防を除くその他の業務は、民間企業に委託してしまい、運営コストを半分以下に抑え、減税に向けたそうだ。

こうやって、彼らが望むとおりの税金の使われ方をする、シティーが誕生した。



しかし、その一方、サンディー・スプリングズに独立されてしまったフルトン郡の住民はどうなったか?

税収がなくなったために、ゴミ収集車はなかなか来なくなった。

公立の病院や学校でも、医師や職員が不足、教育も医療も満足に受けられなくなった。



税金が充分に集まらなければ・・・その市は機能しなくなってしまうのだ。


火災が起きても、消防車さえ出動できなくなるだろうし、犯罪を取り締まる警官だっていなくなる。
それどころか、犯罪者を収容していた刑務所が運営できなくなって、囚人を野放しにするとか・・。

おいおい!
そりゃ、ないだろう。。。


いや、とんでもない!

アメリカでは現実にあるのだ。

何事も、お金の切れ目が縁の切れ目なのだ!


私の住んでいるカリフォルニア州の我が街でも、公立学校の質は数年でひどく低下したらしい。

とくに、日系企業のToyota, Nissan, Hondaという会社が多かったのだが、それらがみーんな移転してしまったために、大幅に財源が減ったんだとか。

もちろん、裕福な家では、子供たちをそんな質の悪くなった公立学校には行かせようとはしない。
しかし、そこまで余裕がない家庭では、文句を言いながらも、選びようがないのだ。


そういった事情を考え合わせてみると、サンディースプリングズに独立されてしまった近隣地域がどうなったかは、私にもよーく想像がつく。


ふと、このビデオの中で言っていた、リッチ・ピープルの言葉を思い出す。


「私たちの税金はほかの場所で使われ、私たちのためには使われていませんでした。
1ドルの税金につき半分の50セントしか、サンディ・スプリングスに使われていなかったのです。」


え? 半分の50セントも使われてたんだったら、そりゃ充分だろ?
・・と思ってしまうのは、私だけ?(笑)

税金とは、公共サービスとは・・・そもそも、自分のニーズのためだけに使われるべきもの?

おまけに・・彼らの言う「自分たち」という意味には、貧困層などの、弱者は含まれてない。



しかし、どんな人であっても、明日は何が起こるかわからないもので・・いきなり弱者になることだってあるはず。

急に病気で働けなくなることもあるだろうし、天変地異や不慮の事故で財産を失うこともあるだろう。

そういったときのためにも、税金や公共サービスが役立てられれば、ありがたいものなのだが・・。

そもそも、富裕層にとっては、すべてを失うことなんて、天地がひっくり返っても起こりえないって思ってるんだろうか?

思ってるんだろうなあ・・・。

だからこそ、自分のニーズだけを主張するのだろう。



もちろん、これには反対意見だってあった。

「これは有色人種や貧困層を隔離するための意図的な行為だ。」と言って、反対した人々もあったのだ。

しかし、彼らは、こう答えている。
    ↓
「社会を分断したいわけではないんです。
あくまでも、自分たちにあった市を作りたいだけです。」


うん、これは、事実だろう。

彼らは、ただ、自分たちにあった市を作りたいだけで、分断したいなんて考えてもみない。

考えも及ばない。

結果的に分断することになるのは明白なんだけど・・・たぶん、そんなことすら念頭にも置いてないんだろう。
そんなことは、彼らにとっては、どーでもいいこと!

なーんで、あたしたちが払った税金が、私たちのためだけに使われないわけ?
それって、ヘンでしょ?
それって、搾取でしょ



彼らは、そう考えるのだ。

地域住民とか、公共というのは、自分たち富裕層だけのことだと思っているらしい。

そう、彼らが見ているのは、「自分たちのことだけ」


だからといって、

金持ちってやつは、これだから嫌なんだよな!なーんて、怒ってはいけない(笑)

それは富裕層であっても貧困層であっても関係ないのだ。
自分のことしか見えない人は、多く存在するものだ。


しかし、富裕層に多くみられる特徴として、

生まれながらの恵まれた環境ですら、それすらも自分の力だと思い込んでしまう。

勘違い野郎になってしまうこと。


これは、ありがちかもしれない。


さらに、

貧困層を、「生まれつきバカ、努力しない怠け者軍団」と烙印を押してしまうこと


無知は偏見を生む


充分過ぎるお金や名声というものは、「見えない人」=「愚かな人」にしてしまうものかもしれない。

そう、なりがちかもしれない。


うーーん、それは否めないなあ。


「金と権力がある人なんて、みーんなそんなもんだよ。
みーんな、そうなっちゃうんだよ。
そうじゃない人なんているかい?」



はいはい! ちゃーんといますよ!

私は、少なくとも一人は、知ってるぞ。

それは・・ゴータマ・シッダールダだ。 (←おい@ いつの話だ!)

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手塚治虫のブッダより

紀元前4-5世紀頃、ヒマラヤ山脈の麓、ルンビニーというところで生まれたシャカ国の王子。

生まれながらの王族、何不自由の無い身分だったのに、子供の頃から疑問を持つ。

「なぜ、あの人々は貧しいんだろう?」
「なぜ、病気なんだろう?」
「なぜ、死ぬのだろう?」
「みんなが幸せに生きるには、どうしたらいいんだろう?」


こんなことを考えるようになったら、富と権力なんて虚しいものにしか映らない。

王子の身分も何もかも捨てて、諸国遍歴の旅に出たのだった。


ほらね~、

見えている人と見えない人の違いは、ここにある。


自分のことしか見えない人は、自分のことしか考えられない。

でも人のことが見える人は・・・・彼は・・人のことも考えたのだ。

それは、さらに、世界のありようというものを考えることになる。





サンデイ・スプリングズ・シティーを作った人々と、シッダールダの違いは、たぶん、これだけのことだ。(←ほんとかよ!)

少なくとも、出発点は、ここにある(笑)

自分のことだけを考えたか、もっと大きな視点で考えたか?


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

シティー、サンディー・スプリングズが誕生してざっと10年になる。

こういった、考え方は、ますます多く蔓延してきたように思うのだ。


つまり、格差社会をくつり出す要因は、人々の意識によるところも大きい。

そう思えてならない。



わざわざ、他州からサンディー・スプリングズに移り住んだ富裕層もいるらしいけど・・
本当に幸せだろうか?

住民のニーズがすべて共通しているうちは、幸せに過ごせるんだろう。

しかし、もしも・・何かが起こり、財産すべてを失ってしまったとき、

安い料金で受け入れてくれる病院もなければ、学校もない。

そこで、手を差し伸べてくれる地域住人はいるんだろうか?

inequality-lt-am.jpg

私たちのニーズとあなたのニーズが合わなくなったんじゃ、仕方無いですね~。
あなたは、この街から引っ越して隣街へ移ったら?


と・・・冷ややかに言われそうだなあ。

いやいや、そんなことを言われる前に、誰かに助けを求めることもしないだろう。

そんなことはムダな行為だ。

カネの切れ目が縁の切れ目を、実践して生きてる人々にとっては。


これが、サンデイ・スプリングズのダウンタウン風景だそうだ。
   ↓
1-Sandy-Springs-Perimeter-Center-Rendering (1)

1-Sandy-Springs-Roswell-Road-Rendering.jpg
http://rhodeside-harwell.com/news-item/sandy-springs-receives-georgia-planning-association-award/

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日々の生活や体験の中から、社会のこと、スピリチュアルなことなど・・思いつくままに書きつらねてます。

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