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人が持つ多面性、一面しか持たない人は?

先日、人というものは、おそらく誰にでも、優しい部分もあればダークな部分もあるものなんだね、という話を友人としていた。


悪いことをしながらも、その陰で良いことをする人がいたり、その逆に、良いことをしながらも、陰で悪い事もする・・というのが人というものかもしれない。

実は、これ、池波正太郎さんの時代小説にも、よく登場してくる人物像なのだ。

こういうのは、今に始まったことではなく、昔っからある、人の持つ性(さが)ってヤツかもしれない。


たとえば、鬼平犯科帳の中では、盗賊でありながらも、ふだんはとってもお人よしで人助けばかりしてるような人がいたり、また、盗賊の頭が、ふだんは、貧しい人や病人相手の慈善事業をやってる人もいたりする。

もちろん、こういうのは、計算ずくで悪事の隠れ蓑にしてるってわけでもなくって、本人はいたって大マジメ。

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鬼平さんの言葉を借りれば・・
    ↓
「人間(ひと)とは、妙な生きものよ。悪いことをしながら善いことをし、善いことをしながら悪事をはたらく。こころをゆるし合うた友をだまして、そのこころを傷つけまいとする。」

どっちの自分も自分自身なのだ。


また、仕掛人・藤枝梅安の中では、剣の達人の殺し屋の話があった。
この若い殺し屋は、メチャメチャ腕が立つんだけど、どーしようもない極悪非道なヤツで、むしゃくしゃしたってだけで、平気で辻斬りをしちゃうような超危ない男でもある。

たしか、この本だったと思う。
   ↓
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http://mag.japaaan.com/archives/44601


現代でもいるような、まさに、無差別殺人をしちゃうタイプなんだろうね~。


ところが、たまたま、旅先で急病のところを、梅安先生に救われたことがあった。
そのときの、梅安先生の行き届いた治療と人柄にひどく感動してしまい、それから、すっかり梅安先生の信奉者に変わってしまう。

最後は、梅安先生の命を助けんとして、襲ってきた殺し屋を斬って捨てるんだけど、自分も相打ちで殺されちゃうのだ。
梅安先生はあくまでも医者なので、剣客と向かい合ったら、とてもじゃないけど勝てるわけがないのだ。

実は、この男、皮肉なことに・・・本当は梅安先生を殺すために差し向けられた殺し屋の一人だったのだ。
ところが、任務もなにもそっちのけで、最後には助ける側に回っちゃう。

「あれれ? 俺って何やってるんだろ? こんなはずじゃなかったんだけどな~。 」と、思いながら、死んでしまう男。

しかも、当人の梅安先生は、
「あのとき、誰かが助けてくれたような気がするんだけど・・なんだかよくわからないんだよな~!」と言う。

結局のところ、助けた相手に感謝されることすらなく、むなしく死んでいく男の話。


私としては、この話、けっこう好きだったのだ(笑)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

そう、このように、どんな人だって、いくつもの顔を持っているものかもしれない。


織田信長だって・・行動力があって、豪胆で残忍、非道なところがあった反面、繊細、緻密、小心、思いやりの深さを持ってたような人だったらしい。
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また、そーんな昔の人でなくて・・三島由紀夫さん。
昭和最後の大文豪、日本一文章が巧い人ともいわれている人。

たしかに、インタビュー映像をみても、ちょっとしたコラム記事であっても、知性の塊を感じさせる人だったし、
たしかに天才!

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でも、その反面、自分のヌード写真集を持ち歩いてたんだとか。
もちろん、自分のヌードを見せびらかすため。
もちろん、みんなに、すごい!すごい!と褒めてもらいたいがために!

おいおい、まるで子供じゃないか!(笑)


もうひとり、文豪で思い出したけど・・・
森鴎外さん

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夏目漱石と双璧をなす明治の巨匠として有名な人だけど・・・一方では、陸軍軍医総監という肩書を持つ人。

日本陸軍の軍医としての軍医として最高の階級とポストに上りつめた人で、たしかに功績も大きいんだけど・・負の功績も併せ持ってる。

当時の日本軍の中では、兵士たちの脚気が深刻問題となっていて、戦争で命を落とす前に脚気で死んでしまう兵士も多かったそうだ。

当時はまだ脚気の原因は不明とされてたんだけど・・どうやら、脚気予防には麦飯が有効!という説が出ていたのにもかかわらず、森鴎外さん(本名: 森林太郎)は、 権力を使ってこの説を握りつぶしちゃったんだとか。

日露戦争のとき、早々と麦飯を取り入れた海軍さんの方では、脚気で死ぬ人はほとんどいなかったのに対して、森さんの陸軍では、脚気犠牲者は万単位の数に及んでしまったんだとか。

権力主義? 頑固? 固執するタイプ? 

とにかく、判断ミスで多くの犠牲者を出してしまったことは確からしい。


・・・・・・・・・・・・・・・・・

そう、まさに、立派な功績として知られる人物であってさえ、必ずといっていいほど別の顔を持っているものなのだ。


人は天使にもなれば、悪魔にもなる

いくつもの顔を持つものなのだね~。



これで、話を締めくくろうとしたのだが・・・。


ちょっと待った!

そうとはばかりは言えないかもしれない。」


いきなり、友人から待った!をかけられてしまった。


以下は、その友人の話
   ↓

僕が中学に上がったばかりの頃、

クラスメートに、T君という、他の小学校からやってきた子と一緒になったんだ。

やせ型で整った顔をしていて、勉強もすごくできたんだ。
いつも、トップの成績をとっていたけど、無口で人とは付き合わないってタイプだったな。

何を考えてるのかわからないようなタイプでさあ・・なんだか、僕は苦手だった。
いや、ただ苦手っていうよりも、正直言って、不気味でぞっとするようなカンジがあったんだ。

たぶん、そんなふうに感じてたのは、僕だけじゃなかったと思う。
他のクラスメートも、口には出さなかったけど・・おそらく、同じように感じてたんじゃないかなあ。

なーんとなく、みんな遠巻きにしてたしね。

でも、そいつは、友達がいなくて寂ししとか・・たぶん、そんなふうに感じるようなヤツじゃなかったんだと思う。
とにかく、なんというか・・そいつは、異質なんだよ。

そいつを取り巻く空気が・・異質としかいいようがないんだけどね~。

あるとき、悪ガキ仲間のS君が、僕のところによってきて、ヘンなことを囁いたんだ。

「俺、見たんだよ!
あいつが! Tのヤツが、ネコを袋に入れて、その上から釘でグサグサ刺してるところを!見ちまったんだ!
それも、いっきに殺すわけでもなく、苦しがって鳴き叫ぶのを面白がってるんだ。
そのうち、血だらけのネコを袋から出して、まだ生きてたと思うんだけど、それを、今度は踏みつけたたんだ。
何度も、何度も・・」

「おい! うそだろ!
だったら、なぜ、そのとき、すぐに止めなかったんだ!」

「そんなこと・・言えるかよ! 俺、俺・・こ、怖かったんだ。。。
あいつの顔、す、すごく楽しそうなんだ!にやにや笑ってたんだぜ!」



今や僕にも、はっきり、その光景が浮かんできた。

Tは、ネコが嫌いなわけでも恨みがわるわけでもないんだ。
ただ、痛みや苦痛を与えてもがき苦しむさまを楽しんでいたんだ。


おそらく、Sの言ったことは本当なんだ!

Sってやつはね、悪ガキで頭は悪いくせに、腕っぷしも強いし正義漢もあるヤツだったんだ。
そのSが、あれだけ怖がったくらいなんだから・・・どんだけ、すごい光景だったか、想像つくさ。

それからしばらくたって、クラス中で、それが噂になった。

そのうち、ネコだけでなく、犬を痛めつけて半殺しにしたなんて話も聞こえてきた。

「とくに、盲導犬を痛めつけるのが楽しい。」と、Sが言ってた・・なーんて話を耳にもした。

「盲導犬は、盲人が連れてるから、そっと近寄って、犬をアイスピックで刺すんだ。
だけど、一撃では殺さないように、刺すんだ。
その、ぶすっと刺す感触がたまらないんだぜ。

盲人には見えないし、充分訓練された盲導犬は、どんなに痛くても決して吠えないし我慢するように躾けられてるから、こっちが気がつかれる心配はないしね。

それで、後をつけながら、少しずつ刺していくんだ。
ついに犬が倒れてピクピクする。
盲人は何がなんだかわからず、そこに残されたままオロオロしてるんだ・・・ああ、想像しただけでも快感だぜ!」


と、言ったとか・・・。

それはただ、噂に尾ひれがついただけの話だったのか、それとも、Tが本当に誰かに語ったことだったのか・・。
でも、僕は、なんだか、本当にTだったら、やりそうなことに思えたんだ。

Tだって、そんな噂がささやかれてるのを知ってたはずなんだけど、まったく、いつもの通りでちっとも変わらなかった。
いつも、能面のように無表情な顔のヤツなんだ。

僕は、ますます、T'が空恐ろしくなった。

・・・・・・・・・・・

僕はね、子供の頃から、おばあちゃん子でさ、共働きの両親よりも、実際、ばあちゃんに育てられたようなものなんだ。
ばあちゃんはね、ちょっと・・人と変わってる人でね、昔は田舎で霊媒師みたいなことをやってたらしいんだ。

そういった話もよく色々してくれたもんだよ。

でさ、 僕は、学校で噂になってるTの話をばあちゃんに話したんだ。

そしたら、黙って聞いてくれてたんだけど、最後にひとことだけ言われた。
「ふーーん。 お前は、いっさい、そんな噂話にかかわるんじゃないよ!」とね。

それから、しばらくたって、夕方、ばあちゃんの荷物持ちで買い物につきあったことがあった。

すると、本屋の前で、Tが雑誌の立ち読みをしていたんだ。

僕は、知らないフリをして、そのまま、ばあちゃんと一緒に行き過ぎた。

その日、家に戻ってから、ばあちゃんが、突然言い出した。

「お前が話してた、Tって子は、さっき本屋にいた子じゃないのかい!」

「ばあちゃん、なんでわかったんだ! 僕は一言も話してないし、僕が異常な態度でもしてた?」

「いや、お前はいつも通りにしてたよ。
お前は、ポーカーフェイスってやつが、うまいからね~。」
と、ばあちゃんは、にんまり笑った。

「だけど、私はね、すぐに、あいつのことだ!てわかったよ。
人は、それぞれ気を発しているんだけどね、あの子の持つ気は、異常だったから。
いいかい! 絶対、あの子に近寄ってはいけないよ!

たいがいのことは、ばあちゃんには出来るし、悪い気を良くすることだってできるんだけどね・・
あれだけはいけない! あれだけは、ばあちゃんにも手に負えない!
あれは、もう人ではないよ。

いいかい! 絶対近寄ってはいけないよ!」


と、ばあちゃんは、何度も何度も、僕に念を押した。

「わかったよ。
だけど・・人ではないってどうゆうこと? それじゃあ、魔物かなんかじゃないか。。。」

「そうかもしれないね~。 
ごくまれにね、ああいったものが人として生まれてしまうこともあるのさ。
先祖の因縁というやつか、積もり積もった怨嗟から生まれてしまったのか・・それはわからない。」



それから、たぶん、1か月もたたないうちに、Sが死んだ。

朝の駅のホームで、線路に落ちて轢死したのだ。

もちろん、事故死ということになった。

だけど・・

最初に、Tの噂をしたのはSだった。
TはSを怨んでいたかもしれない。

だから・・・

ふと、僕はそんな想像をしてしまった。

証拠は何もない。

もちろん、噂話は先生たちだって知ってただろうけど・・誰も真実を探ろうともせずに、すべては噂として処理されてしまったようだ。

きっと・・誰だって、言いようのない、不気味な恐怖を感じてたんじゃないだろうか?


僕は、それから半年もたたないうちに、父親の転勤で東京に引っ越すことになった。

それ以来、Tとは会っていないし、消息も聞かない。

それどころか、あの中学校時代の友達は、もう、一人もいない。
みんな消息不明になっちゃったんだ。

ああ、ばあちゃんはね、僕が高校に上がった頃に亡くなったよ。


・・・・・・・・・・・・・・・・・

以上が、友人の話だ。

これを聞いてるうちに、私は、ふと・・・伊坂幸太郎さんの、
オーデュボンの祈りという小説を思い出していた。
この中に出てくる、たしか・・城山という男が、まさに、T君のイメージとダブルのだ。

人間は良いこともすれば悪いこともする。
多面性があるものだ。



だからこそ、

霊媒師のおばあちゃんのような人がいれば、良い面の方へ導くことだってできるのだろう。
それが、本人の幸せにも通ずるのだから。

ところが、残虐性が最上の喜び、という・・たった1つの顔しか持たない人もいるのだろうか?

本当に、小説の中の・・城山みたいな人間は実在するんだろうか?


人や動物が苦しむのを見るのが最上の喜びであり、最上の幸せであり、その1つの顔しか持たないんだったら・・

そりゃ、どうにもならない!ことになる。。。


私は、幸いにして、まだ、そんな人には会ったことが無い。



もう一度、私は友人に聞いてみた。

「ねえ、そのT君ていうのは、強力な地縛霊かなんかに憑依されて、そうなっちゃったんじゃないのかな?」 と。

「僕も、最初はそう思って、東京に来てしばらくたった頃、聞いたことがあったんだけどね・・
ばあちゃんが言うには、まったく違うそうだ。 あれは、憑依なんてものとはまったく別で、憑依されようもないシロモノだって言ってたよ。

まだ、地縛霊の方が説得しだいで、浄化して成仏してくれるけど・・あれは、真っ黒な闇だけを持って生まれてきたものなんだってさ。」

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アリゾナ州セドナにて、アクセサリー工房Alizona*銀の月*をオープンしてる銀月です!

日々の生活や体験の中から、社会のこと、スピリチュアルなことなど・・思いつくままに書きつらねてます。

皆様にも「スピリチャアルの意味」「生きる意味」を感じて頂けたら、幸いです!☆

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