アンパンを最初に考案した人

昨日、おみやげにキムラヤのアンパンをもらった。

ロサンゼルスは日本人も多く住んでいるせいか、こういった日本のものも簡単に手に入る。

ありがたい!とは思うものの・・正直なところ、私はあまり好きではない。

まるでこんなカンジのアンパンだった。(イメージ)
     ↓
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http://ukulele-san.jugem.jp/?eid=658

アンコがこれでもか!ってくらいずっしり詰まっていて甘すぎるし、逆にパン生地の方はあまりにも薄いし、パンの味さえしない。
これじゃあ、まるでアンコだけを食べてるようなものだ!


ずーーと以前に、最悪な寿司を食べたことを思い出した。

寿司ネタだけが厚くてバカでかくて、シャリが小さいヤツ。

こちらはイメージ写真だけど・・
    ↓
edoya3_p.jpg
http://yaplog.jp/kaiten-sushi/archive/129

「うちのはね、どこよりもネタが厚くてでかいんだぞ! どこの寿司屋よりも贅沢なんだ!」と、オーナーは自慢げだったけど・・

そのときも、
超まずい!と思った(笑)

これじゃあ、ただのマグロのぶつ切りを食べたほうがマシ。
かえって寿司が生臭く感じてしまう・・・。

何事もバランスが大切なのだ。

このアンパンも、まさに同様だった(笑)


結局半分以上のアンコを取り除いて、なんとか食べた。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

最近、キムラヤのパンといっても、2種類あるそうだ。

●シンプルパンと呼ばれる、銀座にある、本家本物の銀座木村屋のブランドパン(主にデパ地下などの直営店で売られてるらしい)
●主に首都圏のスーパー・コンビニ向けに製造している木村屋總本店のパン(これは1つ1つが袋に入ったパン)


キムラヤのシンプルパン


私がもらったアンパンは、どっちだったのかはわからない。
日系スーパーのパンフェアで買ってきたとのことで、袋には入ってなかったけど・・。

アメリカに入ってくるキムラヤのパンの輸入経路は不明だし・・もっと悪く考えれば、キムラヤという名前をつけた偽物なのかもしれない。


そもそも、私は渡米してからというもの・・日本のパンというものをほとんど食べなくなった。

理由は、美味しいと思えなくなってしまったから!


パン独特の風味(香り)がまったく感じられないし、見た目が真っ白できれいで、ふわふわした食感だけ。

むしろ、そこが不自然なカンジがしてしてしまう。



そのうえ、

昨今では、日本のパンといえば、「添加物オンパレードで体に悪いもの」の代名詞にまでなりさがってしまった。

yamazaki_book.jpg
パンに入っている毒物!イーストフードの危険性まとめ


とくに、コンビニやスーパーなどで簡単に手に入る食パン、菓子パン類は、これでもか!ってほどの添加物オンパレードだ。

以前のブログにもアップしたけど・・
     ↓
体に良い食事って本当はどんなものだろうか

とくに菓子パンは、びっくりするほどの添加物オンパレードだ。
http://kininal.me/dokujiji-dokubaba/
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こんなもの、パンの香りすらないものを、パンと呼んではいけない気がする・・。

本物のパンは小麦粉、水、塩、イーストだけのはずなのに。。。
だからこそ、特有のパンの香りと風味があるのだ。

日本に至っては、多くの海外で禁止されてる添加物がいまだにたっぷり混入されているんだから、たまったものじゃない!


・・・・・・・・・・・・・

そもそもパンというと、

多くの日本人は、白くて柔らかくてふわふわ、最近では「もっちり感」をプラスしたもの・・・と思ってるんじゃないかな?


しかし、それは、欧米のパンとはまったく別物

もっとも・・欧米とひとことでいっても、もちろん、国によってパンもそれぞれ違う。

比較的、アメリカは移民の国なんで、多くのパンの種類があるのかもしれない。


Wheat bread:ウィートブレッド(全粒粉の小麦からつくられたパン)

Rye bread: ライブレッド(ライ麦からつくられたパン)

White bread:ホワイトブレッド(比較的日本のパンに似た白いパン)

Sourdough:サワドーブレッド(酸味のあるパン)

Panini:パニーニ(イタリアから入った、焼き目をつけたパン)

Foccacia:フォッカチオ(イタリアから入った、ふわっとしたピザでオリーブオイルが混入)

その他、フランスパン(バケット)やらベーグルもイングリッシュ・マフィンなどもある。




レストランで注文すると、パンはどの種類にしますか?と質問されることも多い。



その昔、日本の主食はお米、欧米の主食はパンと思ってたけど・・
アメリカでは、とくにパンが主食というわけではない、ってことを、こちらに渡米してから知ることになった。


そもそも・・主食の概念を持たない国なのだ。

もともと、欧米におけるパンは保存食のために作られた・・という説が正しいように思う。

だからこそ、水分を飛ばして硬く焼き上げて、ずっしりと重いのが当たり前。


さらにサンドイッチの主役は中身がメイン、中身を手づかみで食べるためにパンが添えられたという。
だからこそ、中身がたっぷりなのが当たり前。(中身を食べるためのものなのだ。)

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一方、日本の元祖サンドイッチは
    ↓
IMG_4879.jpg
http://service-news.tokyo/tokyo-ekiben-3034


どちらが良い悪いの問題ではなく、これはあくまでも嗜好の違い。


そもそも、食文化が違い、コンセプトが違うのだ(笑)


日本人は、白くてふわふわ、もちもちのパン。
それを焼いて、トーストとして食べたり、

または、お惣菜パン、菓子パンなどを好む。
(そもそも、こっちでは、日本流のお惣菜パン、菓子パjンなんてものは存在しない。 ペーストリーはあるけど・・)



日本では、白米のごはんやうどん、まんじゅうなどと同様な感覚で、パンを食べるようになっていったという経緯がある。
なので、しっとり・ふんわり・もっちりとした食感のパンが多くの人に好まれるらしい。


主食がコメ文化だったんだから・・そりゃ、当然だろう。


同様にコメを主食としていた東南アジアの国々の人々も、日本人同様なパンを好むらしい。
こちらでも、チャイニーズ系やコーリアン系のパン屋があるが、ほとんど日本系のパン屋と変わらない。


かつて、フランス領だったベトナムでは、硬いフランスパンに米粉を入れて、もっちりとした独自のベトナム製フランスパンを作りだしたんだそうだ。

ちなみに、こちらが、アメリカで売ってるべトナミーズのサンドイッチ
   ↓
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大根と人参のナマスらしきものとパクチーを挟んで、ヌクマムで食べる。

うーん、やっぱり、ベトナムっぽい(笑)

同じコメ文化がルーツの国。
ベトナムのサンドイッチは、こちらに住む日本人にもなかなか好評らしい(笑)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

しかし、いつから

日本のパンは、白くて、ふわふわ、もっちりになったんだろう?
誰が最初に作ったんだろう?


調べたところ・・

それは、
木村安兵衛さん
    ↓
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話は明治時代に遡る。

江戸時代が終わり、明治の世になったばかりのころ。


その当時、一番・・大変な目にあったのは武士だったに違いない。

そりゃそうだ! 全員がリストラされちゃったんだから。

それまで武士といえば、家柄を重んじ、生活様式,儀礼,習慣を第一にしなけりゃならなかった人々。
実際、そう教え込まれて育ってきた人たちだったわけで・・


商人のようにソロバン勘定ができたり、職人のように手に職を持つなんてことは、むしろ・・卑しいとされて育った人たちだった。

で、いきなり世間に放り出されて、さあ今後は自分の才覚だけで生きて行くよーに!なーんて言われても戸惑うばかり。

どうすりゃいいんだよ?


とくに、木村安兵衛さんのような下級武士だった人たちは、職探しもままならず・・家財を売って食いつないでいたという。


あるとき、木村さんは東京府授産所で、はじめて、パン作りを目にしたそうだ。

東京府授産所というのは、職を失った武士のために新政府が設けた、今で言う職業訓練施設のような機関だったらしい。
元武士に、さまざまな職人技術などを教え込む場所ってわけ。


うーーん、元武士ともなれば・・・町人よりも格上の存在とされてたわけだし、なかなか職人さんに頭を下げて教えを乞うなーんて、プライドが許さないって人だって多かっただろうに。


とにかく、木村さんは、そこを訪れ、お!これだ~!と思ったそうだ。

いまさら、従来の職人と同じことをやったところで自分にかなうはずがない。
パンならば、新たに海外から入ってきたものだし、日本人のパン職人はまだ東京にはいない。
やるとしたら、これっきゃない!



木村さんは、このとき50歳くらいだったはず。。。

しかも、その着眼点は素晴らしい。

さっそく金策をして、妻と息子と3人で、なんとかパン屋を開業する。


ところが・・・

ぜーんぜん売れない。

そりゃそうだ。

異人さんが多かった神戸や横浜と違って、ここはお江戸、東京なんだから。

硬くて塩味のパンなんて・・江戸っ子の口に合うわけがない。

そのうち、大火に合って店は全焼。
あー、踏んだり蹴ったり。。。


ちょうど、銀座が煉瓦街として再開発される最中、またも借金をしてそこに仮店舗を構える。

だけど、このままじゃパンは売れない!
なんとかしなきゃ!


そこで思いついたのは、従来のパンを日本人の口に合うパンにアレンジすることだった。


当時流行っていた、牛鍋にヒントを得たという。

牛肉は日本人には好まれない。 ステーキなんてとんでもない!
だけど・・牛鍋だけは人気だったのだ。

牛鍋とは、当時行われていた牡丹鍋(山猪鍋)にヒントを得て、牛肉を焼かずに煮て食べる方法を取り、味噌をタレにして葱で臭みを消すなどの工夫を凝らし、浅い鉄鍋を用いるのが特徴。


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そこで、木村さんは、パンの中にアンコを詰めることを思いつく。

それって・・パンていうよりも饅頭だろうが!!(笑)


まあ、この際なんでもいい!
とにかく、売れなければ生活が成り立たないんだから!!



ところが、アンコ入りパンを作るってのも・・そうそう簡単にはいかないのだ。

焼くと、焦げてアンコははみ出してしまい、硬くなってしまう。。。。

とてもじゃないけど、柔らかい饅頭のイメージにはほど遠い。



そこで思い出したのが酒饅頭

パンに使用していたビール酵母の代わりに、酒饅頭の酒種(米と麹から作られた種)を利用することを思いついたというわけだ。


何度も試行錯誤の結果、ようやく完成した アンパン。


それを、まず気に入って食べてくれたのが、山岡鉄舟さんだったという。
彼は病みつきになって、毎日食べてたって話だ。

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山岡鉄舟といえば、幕臣で江戸城無血開城にも一役買った人でもあり、明治維新後は、徳川家達に従って駿府に下ったものの、さまざまな活動を続けていた人としても有名。

木村さんとは、明治維新の前に剣術を通じて知った仲だったそうだ。


そこで、山岡鉄舟さんの勧めもあって、
明治8年4月4日、 東京向島の水戸藩下屋敷を行幸された明治天皇に初めて酒種桜あんぱんを献上することになった。

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桜の花が満開の季節、そのときはじめて、アンパンの真ん中に桜の花の塩漬けをあしらったそうだ。

それ以来、定期的に宮中に収めることが決まったという。

・・・・・・・・・・・・

明治天皇が食べたとなりゃ、しかも宮内庁ご用達ともなれば、一気に人気は出る。
一躍有名になったのも、うなずける。


それが、いまだに続く、銀座・木村屋総本店というわけだ。



まあ、そんな歴史をみれば、なぜ日本人がパンというとお菓子に近いイメージなのか・・納得できる。
やわらかくて白くて、ふわふわを好むのもわかる気がする。

もっとも同じ日本人でも、神戸育ちの人は違うらしいけど~。
こちらに住んでいる神戸出身の老夫婦によると、日本の柔らかいパンは嫌いだという。
神戸のパンはアメリカのパンに似ていて、ずっしり硬くて旨味があるといって、毎日硬いパンを入れ歯で食べてるそうだ(笑)



おそらく、一般的日本人のパンのイメージは、木村さんのパンから始まったのだろう。

東京のパン屋からはじまり、それが、日本のパンになっていったのだろう。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・

50近くなってリストラされて、さらっと武士のプライドを捨ててパン職人になった木村さんもいれば、
最後まで武士のプライドを捨てられず朽ちていった人、明治政府に反乱を起こして死んでいった人だっていた時代。

明治時代というのは、とくに武士にとっては大変な時代だっただろう。

うーーむ、

現代だって、大手企業をリストラされプライドが捨てられないエリートに限って一からの出発ができない・・なーんて話も聞くけど・・
あまり、当時も現代も変わらないのかもしれない。


そういったプライドってのは・・固定観念、それまでの常識、ネガティブな思考パターンや恐怖心の裏返しではないだろうか。


たとえ、どんな最悪な状況であっても、木村さんのように・・

固定観念、それまでの常識、ネガティブな思考パターンや恐怖心さえなくしてしまえば・・・

生きることは、どんな状況であっても可能なのかもしれない。

生きることの基本は、まず食っていくため、肉体を維持する手段を持つことから始まる。

そして、真の精神論もまた、固定観念、常識、ネガティブな思考や恐怖心をなくした状況から、
生まれてくるものかもしれない。


パン屋になった木村さん一家はたくましい(笑)

逆に、従来の精神論を重んじるあまり、生きられなくなってしまった元武士は、気の毒なほど弱かった人たちなのかもしれない。


ふと、そんなことを思った。

・・・・・・・・・・・・・

そういえば・・・私も日本にいた頃は、銀座の本店で何度もアンパンを買ったことがある。
母が好きだったので、銀座に行くたびに頼まれたものだった。

たぶん、それはこんなカンジのアンパンだったと思うのだが・・
    ↓
sakuraanpan.jpg

あんなにアンコたっぷりではなかったのは確かだ。

やっぱり、あればキムラヤという名前だけを使った偽物だったのか・・それとも、現在ではキムラヤでも、そうったパンを売り出してるのかはわからないが・・・。

いずれにしても、日本のパンを食べるなら、本物のパンを食べてみたいものだ。
元祖、木村さんが作ったパンのようなものを!

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アリゾナ州セドナにて、アクセサリー工房Alizona*銀の月*をオープンしてる銀月です!

日々の生活や体験の中から、社会のこと、スピリチュアルなことなど・・思いつくままに書きつらねてます。

皆様にも「スピリチャアルの意味」「生きる意味」を感じて頂けたら、幸いです!☆

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