ハリウッドのレストランの厨房・初体験

ホセが、オープン真近のレストランの、試食会のメニューを一人で作ることになり・・・私も便乗した。

場所は、ハリウッドの有名なレストランの並ぶ一等地。
アメリカ人のハイソサエティー連中相手の、タパス料理専門店。
(タパス(ちなみに、スペイン語です!)っていうのは、小皿料理の事で、まあ、日本で言えば、うんとおしゃれな居酒屋みたいなものだろうか。
もちろん、バーコーナーがあって、数々のお酒を出すんで、それに合った、しゃれた小皿料理を出す店)



私?
もっちろん、料理なんて出来ない!
レストランの厨房で働いた経験もないし~、厨房を覗いた事すら無い!

ようするに、単なる「興味本位」で、くっついて行っただけ。。。

・・・・・・・・

初めて入るレストランの厨房。

すると・・なんと、そこのレストランマネージャーは、日本人だった

「こんにちは。あ、コイツは、うちの会社の秘書で、単なる手伝いに呼んだだけだから・・。」・・・と、ホセが私を、ひどくいい加減な紹介をする。

はああ??秘書?・・・しかも、私は、名無しかい!

「こんちは!どもっ!」・・と、とりあえず、私もいい加減な挨拶を返す。

若いレストランマネージャーは、ちょっと呆気にとられた様子・・・でも、料理長のホセには、何も言わない。
言えなかったのかもしれないが・・。



料理は、だいたい6人分。アメリカ人のオーナー達に食べさせて、試食会を行うらしい。
メニューは、
●チキン唐揚げ(ネギ南蛮ソース、タルタルソース)
●ビーガン味噌ラーメン
●オーガニック野菜の寿司盛り合わせ
●スペシャル肉じゃが、ワサビソース
●陶板焼き(ソース3種



まあ、こんなところだけど・・品数は少ないものの、かなり手の込んだものが多いので、それなりに大変だとは思う。
ホセの手伝いで、冷蔵室へ食材を取りに行ったり、途中の皿洗いくらいは出来るだろう・・と、思ってついてきたのだが・・。

「あ、そうだ・・・私、タルタルなら作れるぞ!やってもいい?」

「いいよ!だけど・・手、切るなよ!」


そんで・・せっせとタルタル作り。
さすがにレストランの包丁は、切れ味はいいし、食材もいいもの使ってるし・・なかなか面白い。

「ねえねえ、このスペシャル肉じゃがのマッシュドポテトの部分、作ってもいい?」

「いいよ!だけど・・やけど、するなよ!」


nikuzyaga.jpg

●これは、ホセが考案した「特製の肉じゃが」・・なんだけど、じゃがいもは、一緒に煮込まずに、あえて、マッシュドポテトにして、下に土台として置き、その上に、通常の肉じゃがに味付けビーフと玉ねぎを、どばっと乗せる。

ポイントは、このマッシュドポテト、クリームと牛乳と共に、たっぷりとワサビを練りこむ。

これが、びっくりするほど美味しくて・・上の、濃い目に味付けた肉じゃが部分と、絶妙の組み合わせになる。
さらに、もっと、ピリっとするのが好きな人には、お皿に、丸く点々と書いた、ワサビマヨのソースを付けて食べれば、ばっちり。


ハリウッド当たりのアメリカ人には、ワサビは非常に人気がある。ちょっとエスニックでおしゃな食べ物のようだ。・・・ただし、ソースは、ただのワサビマヨなのに・・・マヨネーズと言う名前は、使えない。
「ソース・ド・ワサビクリーム」というような呼び方をしないと、いけないらしい。
(彼らにとって、マヨネーズ・・というのは、非常にチープなイメージに聞こえるらしいのだ。)


●かぼちゃガーリックバター
pampkin.jpg
かぼちゃをレンジで、チンして、少し柔らかくしたものを、ガーリックバターでソテーして、塩こしょう。
やはり、ワサビマヨを回りに飾って、それを付けて食べる。
(カボチャ嫌いの私に、あえてホセが作った料理。びっくりするほど旨いと思った一品。

昔、母が作ってくれた「カボチャの煮つけ」以来、カボチャ嫌いになってしまった。。。)

(写真参照)これは、私が作ったワサビソースなんで、きれいな緑色が出て無い。ワサビが少な過ぎたようだ・・・スマン。

・・・・・・・・・

厨房は、なかなか面白い!
大きなキッチンシンクが3つもあって、皿洗いは、すべてマシンがやってくれる。

チマチマと楽しくやってると・・そこへ、いきなり、さっきのマネージャーが現れて、

「大変だ!2時までに持って来てくれって!大丈夫?間に合う?」

えええ??そんな事、聞いてないぞ!

「下ごしらえは、全部済んでるから、後は、5分で寿司を握って、陶板焼きの準備もすぐできる。
唐揚げは、肉を漬け込んであるから、揚げてくれれば間に合うよ。」

10種類もの寿司を・・たった5分で握って大皿に盛るんかい!ホセ!
あっけに取られるほどの早業のホセ・・・だけど、唐揚げは、いったい誰が揚げるんだ?

「ホセ!私は、ぜったい、唐揚げなんて出来ないからね!
私は、自慢じゃないけど・・家で、自分で揚げたことないぞ!」
←これって自慢?

ホセは、ちらっと若いマネージャーを見る・・。

「いや、ぼ、僕は・・」・・・彼も、逃げ腰。

さすがのホセも手一杯。寿司を握りながら唐揚げは不可能だ。2時までには間に合わない。

「うーー、じゃあ、仕方ないから、唐揚げは、はずそうか・・」と、弱気なマネージャー。

「せっかく、下ごしらえは全部すんでるし、ソースも出来てるんだけどね。後は、揚げるだけなんだけどな。」・・と、ホセ。


じょうだんじゃないよ!そんな事で、決めたメニューをはずす気か!
マネージャーのくせに~。だらしない男だ!

なんだか、頭に来た!

「いいよ!じゃあ、私がやってやる!」
文句は言わせないからね・・どうなっても知らないからね・・。」


な、なんで・・私? ただ、今日は、くっついて来ただけなのに!
しかも、やったことないんだぞ!し、しかも、レストランのオーナーに出す、試食会だぞ!


ホセは、この非常時にくすっと笑ってる。

マネージャーは、青ざめて、私は、怒りまくってる。


「油の用意完了!ホセ、小麦粉はどこ?」

「さつまいも粉を使うんだ!」


あ、さつまいも粉で揚げれば、カラっとするんだったな。。
えっと、油の温度は、たしか150度。。。そんな事言ったって・・温度計ないじゃん!!

家でホセが、作るのは、しょっちゅう見てるし、それに、いつもしつこく付きまとって質問攻めにするんで・・いちおうの知識はあるけど、やった事は一度も無いのだ!

えっと・・油の温度は、目と音で感じるんだったよな。
そんな事言ったって、シロウトに、わかるわけないだろ!

そんでも、なんとか、じゅーじゅー揚げに入った。

もう、頼れるのは、自分の「感」しかないのだ!

・・・・・・・・・

さっきのマネージャーが偉そうに、私のところに来て、ひとつ、摘まんで、ぱくって食べた。

「うーん、アメリカ人用には、もうちょっと揚げた方がいいなあ。」


むか!ムカ!ムカ!

「二度揚げするから、大丈夫です!」


さて、二度揚げに入るぞ!・・・って、時に、
ホセが飛んできて、何も言わず、火を強火にして、ぴゅーと、去って行った。

あ、そうか!二度揚げの時は、必ず、火は強火だったな。。。

・・・・・・・・

また、マネージャーが、私のところにやってきて、

「あの、すいませんけど・・2時までに持ってかなきゃならないんで、唐揚げが間に合わないから、あとで、持って来てもらえます?
場所はですね~、車で10分ほどで、ラシェレネガをウエストハリウッド方面に・・・」


「は?私、道わかりません!ホセに言ってください!!」むかっ!

自慢じゃないけどねえ、私が、ハリウッドに来るのは、2度目だぞ!

結局、オロオロしっぱなしのマネージャーは、私が唐揚げを揚げるのを待って、まとめて車に積んで、持って行った。

・・・・・・・・・・

と、とにかく終わった~!

マネージャーが、料理と共に去って行った後、さすがに、心配な「マイ唐揚げ」について、ホセに聞いてみた。

「唐揚げ、大丈夫だと思う?自分で、ひとくち食べてみたんだけど、中がジューシーじゃなかったんだ~。」

「気にするな!あれば胸肉だから、モモと違ってパサパサするのは当然さ。それに、ソースに絡めるから、あれでいいんだよ。」

「あの~、それに、ちょっと揚げ過ぎっていうか・・ブラウンになり過ぎちゃったような~。」

「うん、あれは、ちょっと揚げすぎだね。温度が高すぎなのさ。特に二度揚げするなら、温度は、もっと低くすることだよ。
野菜は高温、肉は低温って、前に言っただろ!」

・・・・・・・・

数時間後、試食会での様子を聞いたところ、特に、唐揚げに対するクレームはなかったようだ。
なんだか、ほっとして、どーーと疲れた。

後で、よく考えると、ホセは、全部わかってたような気がする。

私が、どの程度、唐揚げが揚げられるのか? マネージャーにやらせるよりも、たぶん、ちょっとは、マシだと思ってたんだろう。
それに、私がムカついて、やる!って言いだすことも。
多少、揚げすぎで黒くなったところで、ソースで絡ませれば、充分、料理として提供できるだろうこと。
また、ずっと、私が揚げている間、寿司を握りながらも、ちゃんと見てたんだと思う。

こんな展開になるとは思ってなかったけど・・それでも、終わって見ると、なかなかスリリングで楽しい経験だったなあ。

それに・・チキン唐揚げは、もう、ばっちりだ!←かなり単純

・・・・・・・

「あ、腕、火傷してるぞ・・・。あーあ、やっぱりな。」

ホセに言われるまで、気が付かなかった。
はねた油で、3か所も、火傷の痕がついている。

でも、名誉の負傷みたいで、むしろ気分は最高。

その後、二人で、広いキッチンの片付けに1時間半かかった。さすがに、くたくたで足が痛い。


「ヘンなヤツだよなあ。タダ働きさせられて火傷して、くたくたになってるくせに嬉しそうな顔するんだもんなあ。」

たしかに・・そうだなあ。

でも、やっぱり、とってもスリリングで、楽しい日だったのだ。























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アリゾナ州セドナにて、アクセサリー工房Alizona*銀の月*をオープンしてる銀月です!

日々の生活や体験の中から、社会のこと、スピリチュアルなことなど・・思いつくままに書きつらねてます。

皆様にも「スピリチャアルの意味」「生きる意味」を感じて頂けたら、幸いです!☆

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