ホセの「格差社会と資本主義講座」を聞く

「ひええ、グリーンカードの更新しなきゃ! すっかり忘れてた!」

グリーンカード(アメリカの永住権)は、10年ごとに更新しなきゃならない。
まだまだ先だと思ってたのに・・10年なんてあっと言う間だった。。。

「だったら、いっそのこと、アメリカの市民権をとっちゃえばいいよ。」
と、アメリカ市民のホセが言う。

「ああ、そうだよね~。 えーーーと、料金は!」

何事にもお金はかかるものだ!

で、調べてみると、

「なぬ!650ドル!もかかる~!
こりゃ、無理だ~。 じゃあ、グリーンカードの更新費用は・・・ええ!450ドルも!」

「今、そんなにするの~!」

と、さすがに、ホセも驚いた様子。

「じょ、冗談でしょ! 市民権は、ペーパーテストや面接があるわけだし・・650ドル払って、もしもテストに落ちたら・・すべて、ぱあ、になるんだよね!」

「でも、アメリカ国民になっちゃえば、もう、更新料は払う必要はなくなるんだよ。今後、ますます値上がりするだろうし・・・」

「そうだろうなあ・・。ところで手続きして、ゲットするまでにどのくらいかかるの?」

「最低でも半年は見た方がいいよ。 それまでグリーンカードの期限は残ってるの?」

「あるわけ無いよ! だから焦ってるのに。」

「じゃあ、無理だな・・・。とりあえず、グリーンカードの更新をしてしまって、それから10年以内に市民権をとるしかないだろうね。
まあ、その間に、また、がーんと値上げするだろうけど。。。」


ひえええ・・・。

450ドル プラス 650ドル、いや、いくら値上がりするんだ!

クラクラ~っと、めまいがしてきた。

こんなこと、それなりに貯金がある人ならば、なんでもないことなんだろうが・・。

月々をやっと暮らしてる私にとっては大変なことだ。

ただでさえ、アメリカは私のようなシングル生活者はタックスが30パーセントもひかれるのだ。

つまり、月給が3000ドルだったとしても、手取りは2100ドルしかないということだ。
しかも、正社員であったとしても、一般的にボーナスなどは無い!

そして、ロサンゼルスは東京並みに家賃は高い。
1ベッドルームで、ざっと1000ドルはかかるし車も必需品。


おまけに、よっぽど優良企業に就職してない限り、健康保険もなければ交通費も出ないのが当たり前。
友人が急性盲腸炎で救急車を呼んだら、救急車に1500ドルかかり、たった1泊の入院費用に15000ドルかかったという。

なんて国だ~!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「この腐った資本主義経済は、いったい誰が構築したんだ!」

つい、自分のお金の無さから資本主義経済を批判しだす私。。。

「誰でもないよ。なるべくしてなった結果だね。
産業革命の時代まで遡るけどね・・・

まず製鉄業 が起こり、それには大量の燃料となる「石炭」が必要となったでしょ。
すると炭鉱採掘をするために、揚水ポンプが使われるようになって、それが 蒸気機関 になったわけだよ。
そこで、産業革命が起こり資本と労働の分離するようになって、 資本主義が成立したってわけさ。」

「で、資本主義とは?」

「資本家が出資して会社を設立し、経営者を介して労働者を雇い、彼らにモノやサービスをつくらせて、資本家はその配当を受け取ること。」

「ああ、そうか~、儲けをピンハネすることだね。」

「ん? まあ、そうゆうことだね。 資本家と労働者で成り立ってるのが資本主義経済。」

「つまり・・遊んで暮らす資本家階級と、時間を売却して働きづめで暮らす労働者階級ってわけね。」

「ん? まあ、そのとおりだね~。 おマエ、きょうはとげとげしい言い方するなあ・・・。

「じゃあ、もしも・・私のような労働者階級がお金持ちになるために・・・・こうゆうのはどう?

もしも・・素晴らしい商品のアイデアが閃いて会社を設立したいと思ったとする。
でも、工場の建設費、商品開発費、その材料費、人件費、販売・広告費などを計算すると、初期費用に、どうみたって10億円は必要になった・・。
ところが、私の手持ちのお金はせいぜい1800ドルだったとする・・。(←おい、今月分の給料かい!)
でも、資本家は投資してくれるのかな?」


「その企画者が素晴らしいもので、こりゃ儲かると思えば資本家は、どんどんお金を出してくれるよ。
たとえば、1億をぽーんと著名な資本家が出してくれただけで、当然、銀行だって我先にと融資してくれるし、あっと言う間に10億なんて集まっちゃうさ。 そんな儲け話にのらない銀行は無いからね。」

「そりゃ、すごいね。 で、もしもそのビジネスが順調に伸びて総資産100億の会社になるとする。
たぶん、私は・・もう充分!と思って私がやめることにしても、かなりのお金が残るってことになるね。
で、田舎で読書三昧、悠々自適の生活~♪」

「NO! いいかい! そこで、やめようと思って、工場やオフィスを売って借入金を返済して従業員にたっぷりと退職金を払ったとして仮に、50億が残ったとするよ。
そのお金は、ぜーーーんぶ、資本家のものさ。」

「ええ! だって、もともとは私のアイデアだったわけだし、それに苦労して会社を大きくしたのは私よ!
それとがんばってくれた従業員あってのことでしょ。」 (←架空の話なのに・・完全に自分で成し遂げた気になってる。)

「どんなに汗水たらして働いて大きくしても、それは資本家のものなの! 
つまり、1億の投資で50億のリターンってわけだね。」

「それって詐欺じゃん!」

「それが法律さ!」


たしかにそうだった・・。
何をいまさら驚くことがある・・私。

「それじゃあ、格差社会になるべくしてなっていくってことだね~。」


やれやれ。

grh_20130831 (2)
   ↑ 
たしかに、日本もやばいところに来ている。
日本はアメリカについで4番目の格差、貧困率なのだ。

先進国30ヶ国中、貧困率が4番目に高い日本  

「あ、でも・・格差を是正するための、累進課税があるじゃん。
所得が多いほど税率を高くしてあるし、富める者からたくさん税金をとるわけでしょ。
それを国のインフラやサービスにまわせば、富の再分配になるわけだし、結果、貧富の差だって是正されるわけじゃないの?」

「NO! 
累進課税はね、給与所得が対象なの!
株の配当や売買益には適用されてませーーん。

日本の場合は、たしか年収1億円だったとすると、給与で稼いだら税率は50%、
株の配当や売買益なら税率20%のはずだよ。」

「そんなあ・・。食うや食わずの貧乏人が株を買えるわけないじゃん。」

「そうゆうことだね。 お金に余裕がある人なら、もし買った株が値下がりしたら、そのまま置いて上がるのをのんびり待てばいいだけだからね。
生活でいっぱいいっぱいの人は、リスクを抱えてまで株には手をだせない。 
さらに破たんするだけさ。」

「ええ! やっぱ格差社会は、どんどん広がるしくみになってるんだ~。
でも、そしたら・・もしも会社がバンバン儲かったとして、それをどんどん従業員に還元するってことはないのかなあ?」

「現在のほとんどの会社はしないと思うね。
そりゃあ、儲けは社員のもの、みんなもの、と言いきるような立派な経営者もいるけど・・・現実は株主のものだよ。
だから、儲かったぶんは株主に還元するのがスジってことになるのさ。
だから、彼らは配当を増やし株価が上がるよう努力するのさ。」

「つまり、会社が優先すべきは配当と株価で、社員の待遇は2の次!ってこと??」

「そうゆうこと。 資本家、つまり株主にとっては、給料は労働の対価ではなく1円でも切り詰めるべきコストなんだよ!
だからこそ、経営陣は、人件費を極限まで下げ、株の配当や株価をできるだけ上げようとするわけさ。
彼らは、これだけのために働いているといってもいいだろうね。」

ふうう。 

「つくづく・・労働者階級(つまり従業員)は、人として見られてないってことだよねえ。」

「まあね、でも、そこんとこは会社にもよるだろうけどね、ほら、オマエが前に言ってた、ウォルマートとコスコなんて対照的な良い例だろうね。」

     ↓
ウォルマートに学ぶ、悪徳企業に就職しちゃったら・・

そうだった。。。

ブラックで名高いウォルマートと、幸せなコスコの社員の話だった。
一方、コスコの株主たちは、「株主なんかやってられんよ! コスコで株主になるより、従業員になった方がいいよな~」って言葉もあるくらい(笑)


「それにしても、コスコのような企業は稀なんだねえ。
おまけに、現実は給料が上がるよりも、物価が上がる方が大きいわけだからね。」

「そうだね~。サラリーマンの場合、物価がどんどん上がっても、それに応じて給料があがってるうちはなんとか維持してられるだろうけど、維持できないほど物価が上がってしまった場合は・・・」

「命がけの百姓一揆かな! ああ、フランス革命も同じだね~。 貧富の差がマックスになって暴動が起きるしかないかも。
一般庶民のいきつくところが、それしかないと思うと、真っ暗になるなあ。」

「たしかに、貧富の格差は際限なく拡大する!だけさ。
これは、2014年に、フランスの経済学者ピケッティが言ってることだよ。


thomas.jpg
この人↑


1資産の増加率 > 給与所得の増加率
という式を使ってね。

資産家の富は、労働者の富より速く増えるってことだよ。

現在でも、富裕層上位80人の資産総額=貧困層35億人の資産総額
富裕層上位1%の資産総額=残る99%の資産総額

だそうだからね。」



興味あれば参考に↓
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/42199


「うわあ~、お先真っ暗~。」

「いや、そうでもないさ。 今後なんて、もう誰にも読めなくなってるからね。
今や、
カジノ資本主義って言われる時代だよ。


カジノ資本主義とは

資本家だって、このまま安泰ってわけにはいかないと思うよ。 
どの商品が利益を生むかなんて誰にもわからなくなってるし、仮に莫大な利益を生んだところで長続きしないどころか、翌年にはどうなるかわからないって時代だからね~。」

そうだ! もしも安くて誰でも使える画期的なモノが発明されればガラっと変るね。
たとえば、ガソリン不要で海水や川の水でも走る車とか・・、電力に変る安価なエネルギーとか。」

「そういったものはすでに開発済みだよ。 ただ・・商品化ができてないだけだよ。
そりゃあ、もちろん、商品化されたら困る人たちがいるからだけどね~。
でも、もう、いつまでも、そんな状態ではいられなくなってきてるはずだよ。」


早くそうなるといいね~♪


ふと、私が子供の頃、父親が言ってたことを思い出す。

モーレツ社員という言葉が流行っていた時代だったと思う。
毎日、遅くまで残業し、休日出勤までしていた父に私が言ったのだった。

「パパ、なんでそんなにいっぱいお仕事するの?」

「うん、今はちょっと大変なときだからね。 でもね、ここでパパたち社員がみんなでがんばるとね、会社がいっぱい儲かって、ボーナスがいーーぱい貰えるだよ!」

と、嬉しそうに言っていた父。
そして、言葉どおり、ボーンとボーナスが跳ね上がってた時代。

1819.jpg
まさに、こんな時代、

サラリーマンほど、気楽な稼業はないもんだ~♪

上司にも言いたい放題言って、しかもがんばってボーンと稼げは、大きな見返りもボーンだった時代だ。

今とはまったく違った資本主義経済を謳歌した父だった。。。



そして、現代のサラリーマンたち!

労働者諸君!

株主ばかりが儲かる時代。
社員の給料は労働の対価ではなく、切り詰めるべきコストとされる時代
人件費を極限まで下げ、株の配当と株価を上げることに専念される時代。


そんな会社で一生懸命働いて過労死するなんて~。
あまりにも悲しすぎる。。。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

「なんだか、資本主義のしくみがよくわかったよ。 私、経済は苦手だもんなあ~。
色々、おしえてくれてありがとう!」

「どういたしまして! 
ところで、グリーンカードの更新費用は大丈夫なの?」

「いや、ぜんぜん、ダメだよ!
出世払いで、400ドルくらい貸してくれる?」

「出世払いって・・だから~、現在の資本主義経済では給料が上がらないんだってば!」

「んじゃ、カジノ資本主義ってことで、カジノに行って儲けたら返すよ。」

「それは、ただ、カジノで遊ぶだけだろ!!」


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Author:gingetsu2010
アリゾナ州セドナにて、アクセサリー工房Alizona*銀の月*をオープンしてる銀月です!

日々の生活や体験の中から、社会のこと、スピリチュアルなことなど・・思いつくままに書きつらねてます。

皆様にも「スピリチャアルの意味」「生きる意味」を感じて頂けたら、幸いです!☆

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