キツネの神様の話

「Inari Sushiを作ろうと思ってるんだけどね、どっちを買えばいいの?」
と、メキシコ系アメリカ人のおばちゃんに見せられたものがこの二つ。

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       ↑
「こっちのスシアゲはね、まず自分で煮て味付けしなきゃならないよ。」 

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       ↑
「これは、すでに煮てあるヤツでね、寿司ご飯を詰めるだけでできるから、こっちの方が簡単だよ。」
    
「じゃあ、簡単な方にする。」

「ところで、イナリスシ、好きなの?」

「うん、大~い好き! 日本語ではFox(キツネ)をイナリって言うんだってね。
そういえば、イナリスシもFox(キツネ)色してるし、形も丸っこい体に似せてるんだね。」

そ、それは違うんだけどなあ。。。
Foxは、日本語でキツネって言うんだよ。 イナリってのはこのスシの名前。
日本の民間宗教だったかで、キツネはイナリスシが大好きだって言われていてね、キツネの神様に御供えしたりするのがイナリスシなんだよ。」

「え?? 」


その人は、まさに、キツネにつままれたような顔をした。。。

そりゃそうだ。
カトリックの神を信じるメキシカン、ジーザスが唯一の神と思ってる人に、
いきなり、キツネの神様なんて言ってもなあ。

おまけに、Fox=Inariと思いんでた人に。

そりゃあ、キツネにつままれたような顔をするのも無理はない(笑)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

稲荷信仰というのは、とくに江戸時代には大ブームだったようで、あちこちに稲荷神社があったという。

お稲荷様といえば、もともとは豊作の神様・・・それが、商売繁盛の神様となり病気治癒の神様となり・・・
とにかく、「伊勢屋、稲荷に、犬の糞」って言葉があるけど、これは、江戸時代に至る所にあったもののことだそうだ。。。

そりゃもう、お稲荷さんは、今でいうコンビニ並み、いや、それ以上に多かったのかもしれない。

Wikiによると↓

日本の神社の内で稲荷神社は、2970社(主祭神として)、32000社(境内社・合祀など全ての分祀社)を数え、屋敷神として個人や企業などに祀られているものや、山野や路地の小祠まで入れると稲荷神を祀る社はさらに膨大な数にのぼる。



しかし明治時代以降、土地開発にともなって小さな祠なんかはずいぶん壊されてしまったものもあるらしいが・・。
それでも、今でも、こんなにあるんだね。


そもそも、稲荷信仰というのは、江戸時代どころか、ずーーと昔からあったそうだ。

稲荷神社の総本社は、京都にある伏見稲荷大社とされているわけだけど、 
  ↓ 
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もともとは、一帯の豪族・秦氏が氏神として祀ったものだといわれている。

秦氏というのは、応神天皇の頃、大陸から渡ってきた優れた技術集団一族で、(数千人から1万人?)が、 大和朝廷の設立に初めから関わって大きく日本の文明を発展させた立役者でもある。 

で、秦氏のルーツは、↓

秦氏は、チベット系、氐 (てい)、羌(きょう)の民であり、 羌は、アミシャブ(イスラエルの10部族調査機関)が発見した、現在の中国四川省のチベット系少数民族の羌岷(チャンミン)族と同じとか。
つまり、 彼らは失われたイスラエル10部族のひとつの末裔であるといわれてる人たち。



なので、秦氏が、現在私たちが知ってるような稲荷神を信仰していて、それで建立した・・とは、ちょっと考えにくいかも。

そっちから渡ってきたとなると、景教ということもありうる話で、

景教(ネストリウス派・東方キリスト教)では、イエス・キリストのことを、 しばしば、「JNRI」、あるいは、「INRI」と表現する。
この発音は「インリ」、それが、「イナリ」となり、「稲荷」という当て字が出来た。



なーんて説もあるくらい。

もともとの景教が、土地の信仰と結びついたのかもしれないし、それがまた時代と共に、少しずつ変化していったのかもしれない。
そもそも、宗教なんて、古代からのさまざまなものがミックスして出来ていったものだろうからね~。


それが、どーしてキツネと結びついたんだろう?

古来より、狐は日本人にとって神聖視されてきたものだったようだ。
農村部では、春雪が溶ける頃、山の神が降りてきて田ノ神様に変身し、初雪の時期には山へ帰って「山の神」に戻るなーんて、言われていて、それと同じ行動パターンだったのが、キツネだったので、キツネは神様の化身、神の御使いとされたという話もある。

大自然(嵐・雷・雨・雪等)を司る神だって、それぞれいるし、実に日本はさまざまな神様がいる。


和銅4年(711年)には最初の稲荷神が文献に登場する。
     ↓
宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)の別名に御饌津神(みけつのかみ)があるが、狐の古名は「けつ」で、そこから「みけつのかみ」に「三狐神」と当て字したのが発端と考えられ、やがて狐は稲荷神の使い、あるいは眷属に収まった。

実にややこしい。。。
神様の名前は別名もあるし・・・。

それにもっと、ややこしい話で、稲荷神といっても、
神道系のキツネだけじゃなくって仏教系のキツネもいるのだ。

それが、愛知県にある豊川稲荷(曹洞宗の寺院)


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豊川いなりのWebによると

「狐を祀った神社」を想像される方が多数であると思われますが、当寺でお祀りしておりますのは鎮守・(とよかわだきにしんてん)です。
稲穂を荷い、白い狐に跨っておられることからいつしか「豐川稲荷」が通称として広まり、現在に至っております。



とあって、こちらはれっきとしたお寺、しかもダキニ天を祀ってある。

ダキニ天は、インド伝来の神様、
かつて人の心臓や肝を食らう夜叉として恐れられていたが、大日如来の霊力に心服して善神となり大黒天の眷属になったといわれる。
ダキニ天は人の死を6ヶ月前に予知できるという。
日本に入ってから、ダキニ天は平安時代中期には「剣と宝珠などを持った女神が白狐に跨る姿」で表現されるようになった。
本来、稲荷信仰とダキニ天信仰とは別のものだったが、「狐」を介して日本古来の(神道系)稲荷神と仏教のダキニ天との習合が次第に進み、鎌倉中期頃からは、神仏、両系の稲荷が並存・混合することになった。



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たしかに白いキツネに乗ってる。。。

神道でも仏教でも、キツネは神様(仏様)のお使いということらしい。

それにしたって、豊川稲荷だって狐だらけじゃないか~。
     ↓
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私は日本に居たころ、東京の赤坂で働いていたことがあって、よくランチを買っては赤坂の 豊川稲荷で食べていたことを思い出す。
あれは、まさしく・・豊川稲荷東京別院だったのだ!
ただし、こんなキツネ集団はいなかったけど・・。



さて、話を少し戻して・・・
お稲荷様信仰というのは、江戸時代に限らず、ずーーと前からあったのだ。

清少納言の枕草子の中で、「うらやましげなるもの」
「稲荷に思ひおこしてまうでたる」という箇所があるのだが、

霊験あらたかなお稲荷さんに詣でてみようと思いたって来てみたところ、超、道はきついし、えらいこっちゃ!
こんなんだったら、来なきゃよかったよ~。
なのに、すいすいと登ってく人がいて、私、もう何度もお参りしてるよ~なんて、涼しい顔で言ってる人がいる。
あ゛~、信じられん!!


て、文句たらたらの内容が載ってる(笑)

たしかに、山の上まで行くのは大変らしい。
だろうなあ・・・。スニーカーも無かった時代だろうから。。。

お稲荷様は、貴族たちの間にも、また、武士、農民、町民たちの間でも信仰され続けていくことになる。


有名なのは、豊臣秀吉の話。

彼がまだ子供の頃、つまり、農民だった頃・・・
お母ちゃんが、お稲荷様の祠に手を合わせて、「息子が無事、出生しますように!」って拝んでいたのだとか。

たしかに、秀吉は日本一の出世男だろう。

生まれの良い家の子がそれなりのポジションを得たところで、大出世にはならないけど・・
ド貧乏⇒超お金持ち または、 最下層の生まれ⇒その国のトップを極める
その格差が大きいほど大出世と言われるわけだから。
(あ、そういえば田中角栄さんも大出世男だったかも。小学校卒で総理大臣だったわけだし。)

大出世を果たしてから、秀吉さんの養女、豪姫(前田利家の実子)が病気(キツネ憑き?)になったことがあったそうだ。
秀吉さんは、この娘をものすごーく可愛がっていた。

最愛の娘が狐の祟りだと言われて、めっちゃ腹をたてた秀吉は、伏見稲荷あてに、キツネを脅す手紙をしたためたそうだ。
豪姫の病気を治さなければ、全国のキツネをすべて退治してやるぞ!  と。

その脅しが効いたのか?・・ちゃーんと、豪姫は治ったらしい。

また、最愛の母親のナカさんが病に倒れて医者にも見放されたとき、秀吉はまたも、お稲荷さんを頼り伏見稲荷に手紙が出したそうだ。
なんとか、ママの病気を治してやってよ!!たのむぜよ!・・・(←うーん、どこの言葉だ?)

またも、母の容体は奇跡的に回復して元気になる。

そこで、喜んだ秀吉が伏見稲荷大社に現在の楼門、高さ15メートルもあるような、超豪華版を奉納したのだそうだ。
それがこれ↓
fusimiinari.jpg


そこで、私のずーーと前の記事を思い出したのだが、
    ↓
狐の祟りとは?
またもや狐の話

これに、狐の祟りという話をアップしたことがあった。

キツネの神様は願うとすぐにご利益があるが、ないがしろにすれば、またたくまに見放され最悪な目に合う。

というのが、よく聞くところ。

なんでだろ? と思っていたところ、

こちらのブログ記事を紹介してくれた方がいて、
パワースポット 伏見稲荷 前編
パワースポット 伏見稲荷 後編

これによると、狐の神様は、神様と呼んでいても、まだ完全に神様になりきっていない眷属神
神様になれば罰を当てる、なーんてこともないのだが、まだ眷属神は不完全な状態であるため、荒々しい狐もいるとのこと。

(伏見稲荷のお参りの仕方やマップ、もしも荒々しいキツネを怒らせてしまったときの対処法なんかも、こちらのブログを参考に。)


そういえば、伏見稲荷のキツネは、何かを口にくわえているのをご存じだろうか?

これは、稲穂をくわえたキツネ↓
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巻物をくわえたキツネ↓
fox_makimono.jpg


玉をくわえたキツネ↓
fox_tama.jpg

鍵をくわえたキツネ↓
fox_key.jpg

稲穂、巻物、玉、鍵・・と4種類のものをくわえたキツネがいる。

稲穂はたしかに五穀豊穣をあらわすものだと想像できるけど、巻物、玉、鍵とは、何をあらわすんだろう?

伏見稲荷大社には、玉鍵の信仰があるのだそうだ。
      ↓

玉は稲荷神の霊徳の象徴で、鍵はその御霊を身につけようとする願望である。
この玉と鍵は、陽と陰、天と地を示すもので、萬物はこの二つの働きによって生成し化育する理を表している。


ということらしい。

つまり、神のお使いであるキツネもまだ修行中の身ということか。

秀吉さんは、豪姫が治らなきゃキツネを皆殺しにしてやる!なんて脅迫状を書いて大丈夫だったんだろうか?
実際、豪姫もお母さんも治癒してるわけだし・・祟られたどころか、むしろ願いを聞いてもらってる。

天下人になってからの秀吉さんは、かなり非道な行いもしてるし、
神様や神様のお使いに向かって脅迫状なんて、いかにも権力を嵩に着た、天下人の思いあがりともとれる。

でも、おそらく・・秀吉さんは、それだけ必死だったんじゃないだろうか?

なにがなんでも、愛する豪姫を助けたい! 母親を助けたい! 

何がなんでも治してくれ!
豪姫に祟るなら、自分に祟れ!


少なくとも、このとき、彼は自分のために祈ったわけではない。
愛する者のために必死な願いだったのだろう。

祈りは強ければ強いほど、真摯な祈りであればあるほど聞き届けられるそうだ。

どんな悪行をした人であってさえ、人のための真摯な祈りは通じるということかもしれない。


となると・・・、商売繁盛を祈って大儲けしたとして、もしも有頂天になって、感謝も忘れ自分と一族のためだけに莫大な富を使っていれば、そりゃあ祟られるかも・・いや、それよりも先に人から反感を持たれるだろう。

たいした努力もせずにラッキーが重なって大儲けして、しかも、業突くババアや業突くジジイになって他人を見下すようになったとしたら・・人々のネガティブな念にさらされる。

一人が大儲けするということは、誰かが大損するということだ。
または、多くの人々の散財によって成り立つものだ。


それは紛れもない経済の法則

ネガティブな念は怖い。
ネガティブな念の渦にずっとさらされていると、いつしか運は尽きていく。


それはスピリチュアル界の因果の法則


大儲けしたならば、それを人々に何らかの方法で還元するべきなのかもしれない。

これは精神論とか道徳で言っているわけではなく・・・そういった自然の法則があるような気がしてくる。

だからこそ、商売繁盛の祈願は難しいのだろう。
一生お礼をし続けないとキツネに祟られるとは、そういったことかもしれないのだ。

まあ、あくまでも私の想像にしか過ぎないけど、ふと、そんなことを思った。


伏見稲荷には、有名な千本鳥居がある。
   ↓
3915_01.jpg

千本どころか、一万本はあるだろうと言われている。
この場所だけでなく、山に続く道にも至るところ鳥居だらけだそうだ。
また、至る所キツネだらけでもあるらしい。

江戸時代の頃から、願いが叶ったお礼に鳥居を寄進するという習慣になったと聞く。

それで、こんな数になったというわけか~。


伏見稲荷、一度は行ってみたいと思ってるんだけど、アメリカ在住の私には遠い夢かもしれないなあ。。。


アメリカのサイトで、Japan's 31 most beautiful places(日本の美しい絶景・31か所)というサイトをみつけた。
その中でこんな稲荷神社があった。 山口県にあるそうだ。
   
inari_CNN.jpg

海に続く鳥居の赤と海の青さがまさに絶景!

こちらで大きな写真が見れるし他の絶景写真も見事↓
Japan's 31 most beautiful places

神社がお寺と違う点は、塀や囲いを作らないそうだ。
誰もが自由にいつでも出入りできる。 あくまでも自然のままなのだ。
そしていつしか神域に入ると空気が澄んでくるという。

こんな写真をみてると、つくづく日本は美しいと思う。
まさに自然の中に神が住まう地なのかもしれない。


参考に: Youtubeで、こんな動画をみつけた↓
聖なるキツネと神秘の鳥居〜伏見稲荷大社の不思議な世界〜

     

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No title

いつも楽しいブログありがとうございます。

ユーチューブの動画UPありがとうございます。
コピペでうまく見られなくて諦めていたところだったんです~! 

私も去年年明けに伏見稲荷にお参りに行ったのですが、
その時は狐の祟りや見返りが怖いなぁ怖いなぁと
思いながら登っていたら何故か間違えるところではないような場所で
道を間違えそのまま下山。
再度、トライで登ったものの、子供がぐずりまた途中で下山。

どうもキツネにつままれたみたいな出来事でした。
まさに狐様の仕業。

そして夏に再度伏見稲荷へと思いきや何故か昼ご飯が長引いて
到着に4時を過ぎてしまい登れず。
気がついたら京都にいるのに神社仏閣参りができない。
そういえば・・喪中でした。
神様に遠まわしに避けられていたようです。
神様、なかなかやります。

Re: No title

たんのさん


そうでしたか~。
伏見稲荷へ行かれたんですね~♪
でも、なぜか登れず?

そのうち時期をみてまた行ってみてください。
機会があれば、セドナにも!(笑)

ぜひ、たんのさんが感じることを教えて欲しいです。


神様というのは、もともとはそこに宿るパワーのことなんだとか。
それを感じた人が、○○神と名前をつけたのがはじめだそうです。

どこにでも強いパワーが宿る場所というのはあるんでしょうね。
つくづく、自然の力、神様パワーってすごいもんですね~。

銀月
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スピリチュアル世界中心のブログ★

gingetsu2010

Author:gingetsu2010
アリゾナ州セドナにて、アクセサリー工房Alizona*銀の月*をオープンしてる銀月です!

日々の生活や体験の中から、社会のこと、スピリチュアルなことなど・・思いつくままに書きつらねてます。

皆様にも「スピリチャアルの意味」「生きる意味」を感じて頂けたら、幸いです!☆

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