アレキサンダー大王からヒュパティア、そして現代へ

友人から聞いて・・アレクサンドリアという映画をみた。

FC2映画 アレクサンドリア

4世紀のエジプトのアレクサンドリアを舞台に、実在した学者、
ヒュパティアの物語だった。

まず、アレクサンドリアという場所はココ。
    ↓
p01-02.png
ビブリオテカ・アレクサンドリア・プロジェクトより

地中海に面した南東部、
この周りを見ると、アテネ、テーベ、コリントス、シラクサ、ローマ、ボンベイ、クノッソス、カルタゴ、ビザンチンなどという、有名な都市が、まさにオンパレードだね。

もともと、この都市は、かの有名なアレクサンダー大王が作ったもの。
(ギリシャ語読みにすると、アレクサンドロスだが、ここでは、アレクサンダー大王と呼ぶことにする)

アレクサンダー大王と言う人は、生まれは非常に高貴な血筋でありながら、前線で戦えばめちゃめちゃ強い、おまけに臨機応変に対応できる戦略家でもあったとか。

だからこそ、小アジア、エジプト、ペルシャ、インドなど、ほぼ世界征服できちゃったんだろうねえ。
おまけに、彼の目は「一眼は夜の暗闇を、一眼は空の青を抱く」と言われた、虹彩異色症、つまり、ブルーとブラウンのオッドアイをしていたんだとか。

そういったルックスまで伴って、とにかく戦えば負け知らずの、カリスマ的存在だったのだろう。

しかも、彼の場合は武力だけではなく、知性と教養も高い。
子供のころは、わざわざアリストテレスを先生として招いてたとか。
Alexander_and_Aristotle.jpg
↑アリストテレスの講義を受けるアレクサンダー

また、愛読書がホメロスの詩で、遠征中にも持ち歩いていたと云われている・・つまり文武両道カリスマ的存在であり、とにかくすごい人だったらしい!
それは、旧約聖書コーラン、シャー・ナーメ(イラン最大の民族叙事詩)、ゾロアスター教など多様な民族の教典にも登場することをみても、どれほど・・すごい人だったのか・・。


さて、アレキサンダーさんは、各地を遠征して手中に収めたいく中で、主要な場所には、みーんなアレキサンドリアという名前をつけて都市建設をしていったようだ。(まるで・・マーキング?)

で、アレキサンドリアは、実に70か所以上もあったらしいのだが(70か所もマーキング?)、その中で一番繁栄したのが、ここのアレキサンドリアだったというわけだ。

p01-alex.jpg

それまで、大きな港を作ることができなかった地を、ファロス島という島を堤防で繋ぐことで、西と東に2つの港を築くことが可能となったし、ナイル川から注ぐ湖があることで飲料水も確保できる。

そんなわけで、アレクサンダー大王の死後も、(実は若くして死んでしまうんだよねえ。天才ってのはやっぱり早死か?)最も繁栄した都市。

その後プトレマイオス一世によって引き継がれたアレクサンドリアは、東地中海と紅海を通じてインド洋の南海貿易を行い、巨額の富を得た。
その富を都市建設に投じ、ヘレニズム世界の中心として文化的にも大いに繁栄し、「世界の結び目」と呼ばれ、地中海貿易の中心地として繁栄を続けた・・・そうだ。

注:プトレマイオス一世というのは、アレクサンダーさんの臣下だった人で、マケドニア出身のギリシャ人将軍。
ちなみに、アレクサンダーさんもギリシャ人だったし、当時の公用語は、コイネー語といわれるギリシャ語で、エジプトでありながらも・・・支配層は全部ギリシャ人。 エジプト人は肉体労働をさせられる奴隷とかが多かったそうだよ。
つまり、エジプトとギリシャが融合してたような文化、まさに、ヘレニズム文化だったんだよね~。


「アレクサンドリアにないものは雪ばかり」という言葉もあるくらい、おそらく百万都市だったんじゃないか?・・とまで言われた都市。

で、このアレキサンドリア・・中でも、ものすごーーく有名なのが、図書館ファロス灯台

ファロス灯台は、世界の7不思議の一つとまで言われるような、すごいものだったらしいが、まあ、この話は別の機会にでもするとして・・・・
アレクサンドリアの大灯台

またまた、すっごい!のが、この図書館。  

Wikiによると↓

世界中の文献を収集することを目的として建設され、古代最大にして最高の図書館とも、最古の学術の殿堂。
所蔵文献はパピルスの巻物であり、蔵書は巻子本にしておよそ70万巻にものぼったとされる。アルキメデスやエウクレイデスら世界各地から優秀な学者が集まった一大学術機関でもある。薬草園が併設されていた。



この時代だから、綴じ本はなかっただろうけど、パピルスの巻物が山のようにあったことだろう。。。


さて、ここで、ようやく本題に入る。(今までは、ぜーんぶ前置き。)

ようやく、ヒュパティア登場。

Hypatia.jpg

Ὑπατία, Hypatia・・・・哲学、数学、天文学分野の学者。 
(ハイパティアか、ヒュパティアか、発音はわからないけど、ここでは一般的に、ヒュパティアと呼ぶことにする。)

アレクサンドリアのテオンの娘であり、ヒュパティアは400年頃アレクサンドリアの新プラトン主義哲学校の校長。
彼女はプラトンやアリストテレスらについて講義を行ったという。

お父さんのテオン(Theon of Alexandria 、335年頃 - 405年頃)は、同様にギリシャの天文学者・数学者・哲学者で、アレクサンドリア図書館の最後の所長であり、高名な学者だった。
当然、父の姿を見て育った娘も、父の後を継いで学者になったんだろう。

典型的なギリシャ美人だったらしいが、父を凌ぐほどの学者だったらしいのだ。

残念ながら、彼女はキリスト教徒により異教徒として虐殺されてしまったため、彼女の文献はほとんど残っていないらしい。

そう、この当時は、プトレマイオスがローマに滅ぼされ、エジプトがローマ領になっていた時代。
ローマはアレクサンドリアにエジプト総督をおいて支配し、さらにキリスト教勢力がどんどん強くなっていく時代。

当時のアレクサンドリアの総司教は、強硬派のキュリロス
皇帝から、非キリスト教の宗教施設・神殿を破壊する許可を与えられ、キリスト教の暴徒を使って、寺院やアレクサンドリア図書館や他の異教の記念碑・神殿を破壊しまくる。

映画の中でも、こういったシーンがいっぱいあった。

それまでのアレクサンドリアでは、宗教は比較的自由で、エジプトの神やギリシャの神、その二つが融合した神だったり、また、ユダヤ人地区では、ユダヤ教のシナゴークも多く存在していたようだ。

しかし、どんどんキリスト教信者は増えて行く。
貧しい者から、どんどんキリスト教に洗脳されていく。

数は多くなればなるほど怖い。。。


暴徒となったキリスト教信者は、414年、ずべてのユダヤ人を強制的に追放してしまう。

もう、キリスト教に改宗しない限り、そこでは生きてはいけない・・という状況になるのだ。

ところが、ピュパティアは、学術的で、科学的な思考をする。
神秘主義を廃し続け、しかも妥協しなかった。

それは、キリスト教徒からすると全く異端だったということだ。

とうとう、キリスト教信者たちによって教会に連れ込まれ、生きたままカキの殻で肉をえぐられて殺された・・・らしいが、
映画では、さすがに、石打ちの刑で殺されたことになってた。
まあ・・どっちにしてもあ。。。

・・・・・・・・・・・・・・・

この映画を見ていると、キリスト教信者が、悪魔の集団に見えてくる。

集団で徒党を組んで、破壊、惨殺しまくり。

それから後の世、中世においても、キリスト教によって、貴重な文献を焼きつくされ、異端審問と魔女狩りで多くの学者は殺されたわけだし・・・
なんとまあ、この時代から、恐怖のキリスト教時代が始まってたんだなあ。


その後、アレクサンドリア教会は最初の布教の拠点の一つとなり、キリスト教の五本山の一つされたそうだ。

五本山とは・・・ローマ帝国末期に5つの管区に別けて教会と信徒を管理するようになった。
その5管区の大司教がおかれた教会を五本山といい、ローマ教会・コンスタンティノープル教会・アレクサンドリア・イェルサレム・アンティオキアがそれである。
7世紀以降になるとアレクサンドリア、イェルサレム、アンティオキアの三教会がイスラームの支配下に入って衰え、残ったローマとコンスタンティノープルの二教会が激しく首位権を争うようになり、8~10世紀の対立を経て、ローマ=カトリック教会とギリシア正教として分離する。




そして、さらにその後、
アレクサンドリアは、641年にイスラームに征服され、イスラーム化した。

そう、恐怖のキリスト教は、今度は恐怖のイスラム教に変わっただけかもしれない。

midsea-zoom.png

現在の地図、これを見ると、まさに地中海沿岸は、今も戦火に巻き込まれている地域も多い。

そして、今も・・その原因は宗教だ!

宗教とは・・強固なイデオロギーによって社会を一元的に律すること。
人々に恐怖を植えつけ、そして洗脳する。

じゃあ、
世界の在り方を解明し、世界の真実を人々に説き明かし、人々を正しい方向に導くもの。
は、なんと呼べばいいんだっけ? (笑)

洗脳され、集団となった人々は実に怖い。
権力者の意のままに操られ、平気で殺人まで犯す。


つくづく、日本はキリスト教社会にならなくてよかったなあ~と、ほ~んと、つくづく思ってしまう。

ヨーロッパもキリスト教の暗黒時代に支配され、そしてアメリカも同様だ。
ようやく、アメリカでも少しずつキリスト教ばなれがしてきたのは、まだまだ最近のことだ。


なぜ、日本にキリスト教が広まらなかった(現在も広まらない)のだろう?
(ここで言うキリスト教とは、強固なイデオロギーによって社会を一元的に律するキリスト教のこと)

まあ、色々な説はあるようだけど・・

キリスト教には、「父(神)と子(イエス)と精霊」は三つの位格をもつが本質的に一体であるという、三位一体説がある。
これが、異端では無い正統なキリスト教とされたようだけど・・・

イエスの母・マリアは、カトリックでは大事にされてるけど、プロテスタントではマリア信仰は認めてない。


いずれにしても、キリスト教の中心にあるのは、常に「厳しい父なるもの」であって、

優しいお母さんが居てはいけないのだ。

すべてを受容する母性原理と、
絶対的な原理に合わないものを排除する父性原理。

もともと、日本は縄文時代から自然崇拝的を発端として、多神教的な傾向があった。
それこそ、プトレマイオス時代までのアレキサンドリアのように。

おそら、すべてのく人間の原点はそこにあるんじゃないだろうか?

しかし、アレキサンドリアを初めとし、多くの世界は、絶対的な父性原理一色に塗り替えられてしまう。

しかし、なぜか、日本人は、ずっとそれを持ち続けられた。
自然崇拝的、多神教的、すべてを受容する母性原理を!

きっと、日本人は心の奥で、父性原理の強い、絶対主義な一神教に対して、違和感が感じてしまうのかもしれない。
おそらく無自覚だろうとは思うのだが。
無意識の心の中では、厳格な父よりも、すべてを許容する大きな暖かい母は大きな存在だったのかもしれない。

もちろん、日本の昔を見れば、男尊女卑は形としてはあったのだが、それすらも、キリスト教圏の男尊女卑とは底辺に流れているものが違ったような気がする。


母なるもの。
すべてを包み込み融合させてしまう暖かさ。



それに対し、父なるもの。
絶対的な唯一神があり、人間はそのしもべとして存在し、さらに、人間と動物とを厳しく区別する。
まさに、これはランクづけする発想だ。


ユダヤ教、キリスト教、イスラム教・・いずれも一神教だし、その発想は実に似ている気がする。


日本に限らず、どこの国や地域に関わらず、本来の人間はアニミズム的自然崇拝があり、母性原理に近かったと思う。

それを、なぜ、日本だけ持ち続けられたのかはわからない。

たしかに、

島国であり他民族に襲われることもなかったこと。
植民地にされなかったため、無理やり全国民がキリスト教を強制されなかったこと。


そういった要因は大きいと思うけど・・きっと日本人の心は、それだけではないのかもしれない。
ちょっと日本人を美化しすぎだろうか?(笑)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

今、つくづく、思う。

これからの世界は、母なるものへ移行すべきなんだと思う。



それには、

常に自分で考えなければならない・・ということだ。
考えることを放棄してしまえば、人は洗脳されていくだけだから。


貧困、差別、飢餓、疫病・・・人は苦しくなればなるほど、自分で考えることを放棄し何かに依存しようとする。
そうなると、常軌を逸した行動すらもわからなくなる。

おそらく、アレクサンドリアの貧しい人々も同様だっただろうし、現在の世界もまた、大差ないように思えてくる。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

映画を見て、色々なことを思ってしまった。。。

ヒュパティアが、こんな言葉を教え子に残してるそうだ。

Reserve your right to think, for even to think wrongly is better than not to think at all
あなたの考えるという権利を保持しておくこと。たとえ誤ったことを考えていたとしても、まったく考えないことよりはずっと良いのですから。

まあ、こんな時代にこんな事を言ってたら、そりゃあ、殺されるよなあ。。。

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Author:gingetsu2010
アリゾナ州セドナにて、アクセサリー工房Alizona*銀の月*をオープンしてる銀月です!

日々の生活や体験の中から、社会のこと、スピリチュアルなことなど・・思いつくままに書きつらねてます。

皆様にも「スピリチャアルの意味」「生きる意味」を感じて頂けたら、幸いです!☆

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