老夫婦との会話で戦国時代を思う日

80近い日本人の老夫婦の方から、ときどき、カジノやレストラン情報なんかを教えてもらうことがある。

仕事をリタイアして悠々自適な生活をしているせいか、お遊びスポットなどについては、私なぞは、足元にも及ばないくらい詳しいのだ。

「あそこで、新しいベーカリーがオープンして、ハラペーニョのペストリーが美味しいよ。」

「カーボーイスタイルのステーキなら、あっちの店の方が、安くてうまい。」 

「今、Palaのカジノに行くと、ロブスターの特別バッフェがあるよ。」
・・・など。

このご夫婦は、アメリカに移住する前は、神戸出身の神戸育ちだったようで、無類のパン好き。
そして、肉好き。
趣味はパソコン。数台のパソコンにiPodまで持ってる。
(でも、なぜかよく、ぶっ壊す。・・壊すたびに、ホセがボランティアで修理しに行ってるのだが・・。)

じいいちゃん、ばあちゃんと言えば、味噌汁にゴハンで、肉よりあっさりめの魚、なあんて、イメージがありそうだけど、
そんなふうに、イメージしちゃう方が、きっと、ステレオタイプなのかもなあ。

「味噌汁でゴハンなんて、ほとんど食べないわね。子供が小さいときには、作ったこともあったけど・・。」

「パンは好きだけど、日本のパンは嫌いだ。あの、ふわふわしすぎが気持ち悪いし、しかも小麦の風味が全然ないよ。」

「え? こっちに住む日本人は、あのフワフワの日本のパンを食べたいがために、日本人経営のパン屋まで行くって話しだよ。」

「ありゃダメだ。パンは欧米のものに限る。」

なーるほど。

そういえば、神戸ってところは、大正時代頃から、外国人が多く入り込み、本場仕込みの洋菓子店やベーカリーがあったと聞く。

たしか、バームクーヘンも神戸が発祥だったような気がする。
ユーハイムやモロゾフなんかも、たしか、ドイツやロシアから亡命してきた人が、大正時代か昭和のはじめに、神戸でオープンしたのが、はじめだったんじゃなかったか?

私が、アメリカに住んではじめてわかったこと。
日本は広い。同じ日本人でも、地域によって、まったく違う。

とくに、ロサンゼルスは、日本人が多いせいか、さまざまな地域からやってきた日本人をみることができる。
いまさらながら、私も、そんなことに、あらためて、気がついた。
そうそう、ケンミンショーなんて番組を見ても、地域によって食べ物や常識が違うってことがよくわかるもんだね~。


そんな食べ物の話をしていたんだけど、そのうち、時代劇の話になった。

「最近のNHKの大河ドラマは、どんどん質が落ちてるね。」

「見るに耐えん。」・・・と、言いながら、このご夫婦は、毎年、かかさず見てるらしい。

「ああ、黒田官兵衛?」

「あれは、まだ、マシな方よ。ワーストワンはね・・ほれ、あなた、なんだったけ?」
・・と、おばあちゃん。

「姫たちの戦国てヤツだろ? お市の三姉妹の、末娘の江(ごう)が主役の話のやつだ。」・・・と、じいちゃん。

ああ、あれね~。(なぜか、私も知ってる。)

「歩き方や立ち居振る舞いが、まったく現代のままだし、天下人に、サル!サル!と怒鳴るし、あんなのありえん!」

「それに、まるで、市の子供は3人だけみたいで、肝心の万福丸が、まったく出てこなかったじゃないですか!」

「まったくもってけしからん! 歴史を知らないヤツが書いとるんだ!」

あらら~! このお二人、なかなかの歴史通らしい。。。

*信長の妹、お市の方には、3人の姫のほかに、万福丸と万寿丸という小さな男の子がいた。
跡継ぎとなる男の子だったため、信長軍の追跡にあって殺されている。
ほんとに、お市の子供だったかどうかは不明。ひょっとしたら、側室の子だったかも。
それでも、戦国時代なんで、正室が大事に育てていた可能性は大。


たしかに、少しでも歴史を知ってる人から見れば、な~んか不自然なカンジがしてしまうだろうなあ。

このご夫婦が、ボロクソに言うんで、ちょっと参考までに、Wikiで調べてみたら・・・載ってました!
へえ~。最近は、こんなことまで、Wikiで調べられるんだあ~。

http://ja.wikipedia.org/wiki/江〜姫たちの戦国〜

やはり、数々の批判もあったドラマだったようだけど、それに対して、

NHK側は、

「時代考証の一辺倒だとドラマとしてつまらなくなる。あくまでもフィクションでファンタジーだから楽しんで見て欲しい」
「分かりやすい演出にしたい」「江の出番を多くするため」


という理由で、あーんなふうに、なったようだ。

それにしても、NHKの大河ドラマつーのは、いつからファンタジーになったんだ? 知らなかった


たしかに、ドラマは小説同様、創作物のわけだし、歴史に忠実である必要はない。
だけど、やっぱり、変えてはいけない部分ってのが、それは、「暗黙の了解」のようなものかもしれないけど・・必ず、ある。

そこを無理やり変えてしまうと、不自然な違和感が残って、もう、その世界には入り込めなくなってしまうんだよね。

だからといって、まったく忠実に歴史を再現してるだけなら、映像で見る歴史の授業になっちゃう。
やっぱ、作家独自の解釈やら、新説で、おーー!と思わせる部分もあるからこそ、感動するんだと思うのだ。

そこらへんが、難しいところなんだろうし、また、製作者の腕の見せ所なんだろうなあ。

そういえば、クラシックの演奏とも、ちょっと似てるかも。
ベートーベンのピアノソナタは、やっぱ、誰が聞いてもベートーベンの曲のわけで、それでも、演奏者によって、えーー!こーんな解釈もあるんだ~!すご~い!と、新鮮な感動がある。 きっと、そういった類なんだと思うのだよ。



たぶん、この脚本家さんやNHKのスタッフさんたちは、歴史を好きで作った人たちじゃなかったってことだと思う。
少なくとも、本当に好きな人ならば、あんなふうには作らない。作れない。

「どうせ、視聴率をとりにいってるだけなのよ。」

「それも、大多数の若い子たちが面白がって見てくれるように作ってるだけだからな。」


じいさん、ばあさんは、そんなふうに言っていたが、そんなコンセプトを視聴者に感じさせてしまう作品だったってのは、悲しいなあ。

でも、最近は、NHKのドラマだけじゃなく、他の映画やドラマ、小説、音楽の世界でも、似たようなも多いんじゃないかな。


それにしても、このストーリー、わざわざ、戦国を舞台にしてやる意味があったんだろうか?

やっぱ、ないよな~。

ファンタジーの時代物をやりたいなら、こんな、歴史アニメでもやってもらった方がずっと面白いと思うのだが・・。↓
014.jpg


ところで、細かい描写は別として、私が一番違和感を感じた部分は、こんなところ↓
(おそらく、この作品のテーマでもあった部分だと思うんだが。)

「戦の世は嫌だ。平和に暮らせる世の中が一番」
「愛のない結婚は嫌だ! 政治の道具になんかなりたくない!」
「側室なんて嫌だ~。」


でも、これって、すっごく当たりまえな現代人の常識。現代人の感情なんだよね。(笑)

戦国時代とは、常に死と隣り合わせだったサバイバル時代。

生き残るためには、力こそがすべて。弱肉強食。
死は常に身近にあった。



となると、

いつ自分が死んだとしても、その子孫の中に自分の血筋を残すことを考えたんじゃないだろうか?
子孫を残し家を存続させていくことは・・たとえ自分が死してなお、生きる道だった。

だからこそ、少しでも領地を分捕り勢力を拡大し、家を守り子孫を残して存続させる。

それが戦国時代の武家だったんじゃないだろうか?

そうすると、

武家の姫君たちは、戦争の道具に使われるだけの存在・・なーんてことは、思ってなかったんじゃないかな?

それに、「いつも男は戦ばかり。私たち女だけが、いつも辛い思いをする。」なーんて、ことも、思ってなかったんじゃないか?
まあ、この時代だって、人それぞれ。そりゃ個人差はあるでしょうけど


むしろ、男性同様の使命感と誇りを持っていたんじゃないだろうか?
男も女も一丸となって、役割を果たそうとする意識が強かったんじゃないかな?

事実、姫たちは、自分の家に少しでもプラスとなるような他家に嫁ぐことで、本領発揮した女性もかなりいたわけだし~。

●たとえば、有名どころだと、今川義元さんのお母さんの、寿桂尼(じゅけいに)さんなんか、公家の出身だけど、女戦国大名なんて言われかたをするくらいで、並みの軍師以上の実力者だったとか。

●また、徳川家康さんの側室の一人で、阿茶局(あちゃのつぼね)って人なんかは、家康が最も信頼を寄せていた人だったとか。
美貌に加えて相当な才媛でもあったようで、関が原の後、淀君との交渉役を、家康から任されたそうだ。

この時代の武家の女たちは、美貌だけじゃないんだね。

学問や作法のほか、知略にも長けて、馬術や武術にも優れてた人もいたようで、側室といえど、こういった能力をフルに発揮して、武将の片腕となっていくような人たちがいたのも事実。

そうすると・・・
もし、この時代に、「好きな人と結婚したい! 側室はイヤだ~。戦はきらい!」・・・なーんてことを思ってたとしたら、
そりゃ、かなり、了見の狭い人ってことであり、完全な落ちこぼれ。

これじゃあ、まっさきに、ほんとに、タダの道具扱いされて殺されちゃうかもなあ。


男女ともに、弱肉強食の世界を生き抜くために、常に学び、自分の持てる力すべてを使い、のしあがり、その過程で、愛や信頼にも触れていったんじゃないかな?
・・・・・というのが、私の想像するところ。

姫たちは常に政治の道具、子供を生むための道具、女が不幸だった時代・・・とみなすのは、あくまでも、現代人を基準にした見方って気がして、なーんとなく、こういった戦国時代劇をみると、違和感を感じてしまうのだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

それに、もうひとつ、不自然な感じがした部分は、
統治者が、「早く戦乱の世を終わらせて平和を築きたい」という点。

うーーん、悲しいことに・・あまりにも現代人のきれいごと・・に聞こえてしまう私

戦をして天下を狙うのは悪いこと。
政略結婚は悪いこと。


こういった現代人の常識や道徳観を無理やり押し付けてしまったような不自然さ。


「領地を拡大し、末代までも家の存続、天下統一。」が当時の常識なはず。

農民や町民が幸せに暮らせるため、じゃなくって、
「我が家を繁栄させる資金源として、領内の整備し彼らを守る必要があった」


と言ってくれたほうが、すっきりするんだけどなあ~。

・・・・・・・・
あのドラマの中の、茶々さんと秀吉さんについて言えば、

茶々が、自分の父母を殺されたにもかかわらず、秀吉の側室になった理由は、
秀吉が天下人だったから、最高権力者だったから・・・というのが、本当のところだと思うのだよ。

茶々にとっては、浅井の血を天下人の後継者として残せるかもしれないだろうし、ひょっとしたら自分が政治を握れるかもしれない、チャンス到来だったんだもん。

それが、なんで悪いねん??

でも、こんなカンジに変えられてたんだよね↓

初めは父母の敵と思って憎んでたんだけど・・何度も言い寄ってくるし~、彼、本気みたいだし~、けっこう、かわいいとこがあるんだよね~。そんでもって、気がついたら、なんか、私も好きになってたの!



とーーっても、現代的な感覚なんだよなあ~。 
現代版、茶々に、無理やり作り変えてしまってる。。。

気がついたら、なんだか知らないけど、私も好きになってたの!だから、結婚したの。
決して、愛のない結婚ではありません!
・・・ということを、視聴者のみなさんに強調したかったんでしょうが・・。

だったらさあ、なにも、わざわざ、戦国時代にする必要がないだよね~。

うーーん。
たしかに、じいちゃん、ばあちゃん言うように、ヘンなドラマだったかも・・・と、私もあらためて思い出した。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

戦国時代の武家にとっては、家を存続させることが、おそらく、トッププライオリティーだった。

そこで、面白い説を発見

「この当時では、親子兄弟が敵味方になり戦うという、悲惨な状況さえ多くあった」と、いうのは、一般的に言われていることだけど、

ほんとうのところは、

あえて、敵味方に分けることによって、どちらかが生き残り、家の存続を可能にした。

つまり、あえて、敵味方にしたケースもあったんじゃないか!って説なんだよね。

たとえば、「天下分け目の戦い」といわれる、関が原なんかの場合、いったい、どっち側につく?

タイムスリップして、このとき、自分が、ひとりの武将だったら!と考えると・・大変な決断が迫られるてるのがわかる。。。

その判断を誤れば・・自分が死ぬだけじゃなく、家が断絶する危険性もはらんでいるんからね~。

まさに、どの武将にとっても、天下分け目の大博打

そこで、
真田信幸(お兄ちゃん)は、家康の東軍につき、
真田昌幸〈父ちゃん)・幸村(弟)は、豊臣方の西軍についた。

結果として、東軍が天下をとったわけで、父ちゃんと弟は死んでしまうわけだけど、兄ちゃんの真田家は存続し、今なお、真田親子の武勇は語り伝えられる。

まあ、保険みたいなもんか~。

●また、前田利家の家も、もともとは、秀吉さんの友達であり、豊臣の重臣だった家。
ところが、関が原の戦いのときは、

前田利長(長男)が東軍、前田利政(弟)が西軍に分かれて戦っている。
東軍が勝ったあと、報奨として、弟の領地だった能登が兄のものとなり・・前田家としては、失うものは無く安泰なんだよね~。
しっかりと、弟の助命をして、政治の表舞台からは消えたものの、前田家からの裕福な仕送りで、弟くんは、悠々自適な生活だったとか。

前田利家の奥方だった、まつさんが、かなりの切れ者だったから、ひょっとしたら彼女の作戦だったのではないか?という説もある。

やみくもに、武士は華々しく戦って死ぬだけじゃなく、戦国時代を生き抜いてきた家の人たちは、ちゃーんと、したたかなほどに計画的だったというのも、ありえる説じゃないかなあ。

大河ドラマも、こういった内容を取り入れてもらうと、面白いんだけどなあ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

男も女も、才覚ひとつで、政治を動かす力を持つことができた時代。
ひょっとしたら、この時代は、現代よりも自由と多様性があったのかもしれないね。

たしかに、政略としての結婚や養子縁組、または、人質として出された時代でもあったけど、
そんな状況で結婚した姫たちの中には、最高のパートナーとなり、信頼と愛で結ばれた夫婦もいたわけだし、
幼少の頃に人質として、苦労してきた家康さんは、その経験がその後の人生に大きく役立ったと言ってるし。

そんなふうに考えると、現代の人たちは、好きになった相手と結婚はできるけど、それで、必ず幸せってわけでもないし・・(笑)
結婚に限らず、戦国時代よりも、もっと、不自由な人生だったり、縛られてるものだって多いかもしれないし。(笑)

どんな状況だろうと、むしろ、その状況をプラスに変えて、自ら運を呼び込むパワーがある人が、ちゃ~んと、今でも歴史に名前が残ったんだろうなあ。

あの時代には、あの時代の生き方や考え方ってのものが、ちゃーんとあった。
その状況に応じて、人の常識も、地域や時代と共に違ってくるわけで、・・・・それだけのことなんだけどね~。

・・・・・・・・・

長野出身の老夫婦は、毎日味噌汁はかかせないと言い、神戸のパン好き老夫婦もいるわけで・・・現代だって、同じ日本人だって、こ~んなに違うんだよなあ~。

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Author:gingetsu2010
アリゾナ州セドナにて、アクセサリー工房Alizona*銀の月*をオープンしてる銀月です!

日々の生活や体験の中から、社会のこと、スピリチュアルなことなど・・思いつくままに書きつらねてます。

皆様にも「スピリチャアルの意味」「生きる意味」を感じて頂けたら、幸いです!☆

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