FC2ブログ

美味しものと不味いものと脳

「私、ステーキが食べたくなっちゃって、タクシーでデパ地下まで買いにいったのよ。」

と、もうじき90歳に手が届きそうな母がいう。

「で、高級肉でも買ったの?」

「そ。 最高級の霜降り肉~。 200グラムくらいだったかで1万5千円だったもん

「はああ?❓」

アメリカ在住の私からみれば、クレージーとしか思えん!!


たった200グラムの肉に1万円以上払う?

しかも、霜降り肉だって~?

サーロイン


高級霜降り肉は柔らかくて美味しい!と思われてるらしいが・・私からすれば、歯ごたえがなくて脂っぽい肉。

たしかに良い肉ならば、ジューシーだし香りも良いけれど・・それでも柔らかすぎて、しかも脂っぽくて気持ち悪く感じてしまう。

なので、私的にはお金貰ったって食べたくない肉だ!


肉はアメリカに限ると思ってる。

これはアメリカのTボーンステーキ肉、Tの形をした骨付き肉、これ、500グラムはあるかな?(あ、値段は25ドルくらいかな?)
   ↓
beef_porterhouse_paper650520.jpg


500グラム食べるというと驚かれるんだけど・・さっぱりしてて脂っぽくないから食べられちゃう。
しかも、ゴハンと一緒に食べるわけでもなく、ステーキメインで付け合わせのパンやら野菜を少々食べるだけだから。

さすがに霜降り肉だったら、そんなには食べられないだろう。 口が脂っぽくなっちゃいそうだ。


もちろん人の好みはそれぞれで、母のように最高級の霜降り肉が絶品と思う人には、一万円以上かけたって、ちっとも高いとは思ってないらしい。


アメリカの肉もピンキリで、市場には出回らないような最高級肉もあるにはある。 一般人が小売店で買うことが出来ないけどね~。

これなんか、同じTボーン肉でも値段は3倍くらいはするという業者用のお肉。
   ↓
restaurantbeef.jpg

なぜなら、Dry-Aged(乾燥熟成肉)で、しかも放牧されていて、成長促進剤も与えられず、太陽の元で自由に草を食べて育った牛さんの肉なのだそうだ。
こんな肉は、専門のステーキハウスでしか提供されていない肉 (たぶんレストランで注文すれば少なくとも200ドルくらいはしちゃうだろう。)

・・・・・・・・・・・・・・・・・

食べ物の好き嫌い、旨い!不味い!は、文化や国民性によっても違ってくる。

フランス人やオランダ人は馬肉を食べるそうだけど、アメリカ人はまず食べない。 アメリカ人は牛肉大好きだけど、ヒンズー教徒からすると信じられない冒涜になるそうだ。「牛は栄養豊富な牛乳をもたらす聖なる生き物」と思っているからだ。

イスラム教徒の中には、豚肉と聞いただけでも吐き気を催すという人もいる。


ウジ虫入りのチーズや、マグロの目、血を固めたもの、熊の手がごちそうになる地域もあれば、おえ~!となるようなゲテモノになる人もいる(笑)

lecasematzu.jpg


育った環境によって、ごちそうになるかゲテモノになるかが脳にインプットされていくのだろう。



それでも、「すべての人に共通する美味しいものと不味いもの」だってある。

基本的に、味は匂いからくるものだそうだ。

口に入れたときに、その分子は鼻の裏の咽頭鼻部を通って嗅覚受容体に届く。

nioi.gif

舌に入れたものが、鼻孔を通って嗅球から脳へ流れていく。

美味しいものを食べるなら鼻は大事!

たとえば「香りが命」といわれるコーヒーやチョコレートだとわかりやすい。

食べるときに、鼻をつまんで食べると味が半減してしまう。

*ちなみに私は大のチョコレート好き。 口に入れたときの香り、舌に広がる甘さと苦さの絶妙なバランスは陶酔モノなのだ~! 最近はニセ・チョコもどきも多いけど・・。

コーヒーやチョコレートの持つ「香り」の流れがブロックされてしまい、味がしなくなってしまうからだそうだ。

我々の味蕾が感じ取る味は、甘い、酸っぱい、苦い、塩辛い、うまい(旨味)

グルメな人や批評家などを、「舌が肥えた人」と言ったりするけれど、本当のところは、舌よりも「鼻の働きが良い人」ともいえるかもしれない(笑)

五感が働かなくなってしまうと、美味しいものも区別も鈍くなり、脳の働きも悪くなるということも言えそう。

脳とも密接に繋がっているものなのだから。


人間には苦味の受容体が甘味などよりも、多く備わっているという。

それはおそらく毒物に苦いアルカロイドが含まれていることが多いためだろうといわれている。

天然の毒物は苦いものが多い!

注:アルカロイドとは、天然由来の物質、植物中に存する窒素を含む塩基性化合物の総称。ニコチン・コカイン・カフェインなど。
人畜に顕著な薬理作用をもつものが多い。





そういえば、幼児は甘いものは好きだけど苦いものは拒否してしまう。

ゴーヤや銀杏好きの赤ちゃんって聞いたことないもん。


ところが大人になってくると、だんだん「苦み」が好きになってくる。


とくに、日本人は苦みを旨味に変える天才といわれている。

昔読んだ道場六三郎さんの料理本に、「苦味は春の味」と表現されていて、苦いと感じるのではなく「爽やか」さを感じさせるものでなければならない、と書かれていたことを思い出す。

7dcaec6f8c147540845757dedbbd9cd7.jpg

山菜、ホタルイカのワタの味わいなど。 たしかに、そこには春がいる!

sp02d.jpg
https://hitosara.com/dish/70hotaruika.html


それには、苦味を旨味に変える「技術」と「繊細な味覚」があってこそだろう。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ところが、残念ながら日本人の味覚はどんどん変化していき、今では繊細な味わいはどんどんなくなってきているらしい。

好まれなくなってきた、ということらしい。


逆にはっきりした味を好むようになり、激辛、甘いもの、しょっぱいもの、それに加えて脂っぽいものが好きになったという。

昔の日本人は、脂身より赤身を好んでいたのは確かなことで、マグロの大トロ部分なんか捨てられてたってのも有名な話だ。

たしか池波正太郎さんの本の中で、料理屋の主人が、「邪道な食べ物ではありますが・・」と言って、鮪の捨てる部分のトロを千切りにして炙ったものに、特製の柚子醤油をさっと通して山椒の葉を山盛りにした小鉢を出すシーンがあった。

「ほう、こうやって食べると脂身も、なかなかイケる味だなあ~」と美味しそうに食べる客。


それほど、トロなんか食べ物じゃないと思われていたってことだね~。

maguroakami.png

こうやってみると、真ん中の赤身しか食べなかったわけだから・・昔の人ってかなり贅沢だったのかもしれないなあ。

大トロかあ~。

sushi_otoro.jpg
そういえば、これも霜降り肉と変わらんものかも(笑)



今の日本人に聞くと、霜降りステーキ、鮪の大トロはご馳走であり、お値段が高くて当たり前なんだとか(笑)


たしかに日本人の味覚は大きく変わったのだろう。

「日本人の味覚のグローバル化」といって嘆く料理人もいるし、脳と食品の関係性を研究している学者さんの中には、「日本人の食生活が変わったせいで、すぐにキレる人や物事が考えられないようなバカが増えてしまった」という人もいる。


食生活が変わったせいで性格が変わったのか、それとも性格が変わったせいで食の好みも変わったのかはわからない。

そんなこと、どっちが先でも後でも大差の無いことだろう。

1つだけ確実にいえることは、「食べるものと脳は密接な関係にある」ということだ。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・

私の友人で、世界中を食べ歩いている人がいた。

食べることが大好きな人で、私も彼女の味覚に尊敬の念すら覚えるような人だった。


その人に聞いてみたことがある。

「今まで世界を旅して食べ歩いた中で、一番不味い!って思ったものは何?」

「そうだなあ~。 私がワーストワンをあげるとしたら、モンサンミシェルのオムレツだね!」


Mont Saint Michel
5N56FFVYOEI6TDUDJZTIP2MYCQ.jpg

ここはフランスの有名な観光地で、海の中にある修道院、干潮になるときだけ海の中に道が出来ていくことが出来たという名所であり、そこで有名なのは特大のオムレツだという。

昔々苦労して辿りついた巡礼者に振る舞ったのが特大オムレツだった・・・というエピソードは私も聞いている。


「たしかに、デカいオムレツだよ! しかもフワフワだよ! たぶん卵2-3個分くらい使ってメレンゲ状にまでして泡立てたものだから、そりゃあ、フワフワになるのは当たり前だよ。

だけどね~、味付けなんかないんだよ! タダの卵の味、しかも生臭い味しかしないよ。
あれほど、卵料理を不味く作る神経ってわからんわ!

おまけにさ、たしか・・超マズオムレツが5000円もしてたよ! ありゃあ、ぼったくりだわ!


と、メチャメチャな言いようだ(笑)


「へええ・・じゃあ、卵を大きくみせるためにフワフワにしたんだろうね~。 卵もフツウの卵なの? 烏骨鶏とかじゃなくって。」

「んなわけないじゃん! 昔のビンボーで食べ物も無いようなとこだったんだからさ! デカくみせて、ガリガリの老人の巡礼者でも食べられるように口当たりよくしたんだろーよ。 ありゃ、卵臭い食べさせられたようなもんだよ!」


omelette mount


ますます酷い言いようになる(笑)


「とにかく、ここはオムレツだけじゃなく、他の料理も最悪だったね。 出来合いのインスタントを使ったような味でさ。」

「ふうん、観光地に旨いモノなし!ってヤツだったんだ~。」


「ところがさ、知ってる? 日本にも、このモンサンミシェルの店と提携して、何店もの専門店が出来てるんだよ。
それが若者に人気なデート・スポットっていうんだから・・まったく、日本人の味覚ってどーなっちゃってんの!」



日本も終わったわ~!と、この友人はしきりに嘆いていた。

あんなものを美味しいと食べる人より、「卵かけごはん」を美味しいという人の方が百倍も味覚が優れている!そうだ。

tamagokakegohan.jpg
https://retty.news/35047/


私は生卵の臭みがキライで、子供の頃から食べられなかったのだけど・・一度だけ田舎の家に招かれたときに、卵かけご飯をたべさせられたことがある。


それがびっくりするほど美味しかった! 臭みなんてまったくない!

tpc-lif-itoshima-022-photo1.jpg

「そりゃそーだべ! ウチの子が朝産んだばかりの卵なんだから。」と、ジジイに言われたことを思い出す(笑)


美味しいか不味いかは人それぞれ。

だけど・・その判断と感覚は、やっぱり脳に関係してるんだろうなあと思う。

脳だけでなく、鼻も口も目も・・すべての五感が脳と密接な関係を持っているということだ。


衰えさせてしまってはいけないなあ・・とつくづく思う。

また、つくづく、日本人は優れていたんだろうなあ・・とも思う。
Profile
スピリチュアル世界中心のブログ★

gingetsu2010

Author:gingetsu2010
アリゾナ州セドナにて、アクセサリー工房Alizona*銀の月*をオープンしてる銀月です!

日々の生活や体験の中から、社会のこと、スピリチュアルなことなど・・思いつくままに書きつらねてます。

皆様にも「スピリチャアルの意味」「生きる意味」を感じて頂けたら、幸いです!☆

Calender
01 | 2021/02 | 03
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 - - - - - -
Link
☆HPはここをクリック↓☆
検索フォーム
カテゴリ
Diary
Alizona*銀の月*ショッピングサイトのお知らせ
Alizona*銀の月*では、ショッピングサイトをオープンしました。
ネイティブインディアンのホピ族を中心としたオーバーレイの銀製品を中心に、銀月の好みで集めてしまった逸品揃いですよ~(^^)v
☆ホピ族は、まさに、スピリチュアルな生き方を貫いてきた人々。
銀月のWEB、「ホピ族の話」をまずは、じっくり、ご覧ください。


Alizona*銀の月*の↓のURLから、お入りください。
http://sedona10silvermoon.web.fc2.com/index.html"