何冊も出版されているので、一番新しい本を紹介することにする。

佐治晴夫_本
1935年東京生まれ。 数学者、理論物理学者、宇宙物理学者・・でありながら、文学、音楽、宗教、映画・・あらゆる分野への造詣が深い人だ。

どんな人なのかは、こちらの授業を見て頂ければおわかりいただけると思う。
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宇宙物理学の佐治晴夫博士がついに面影座にやって来る!!宇宙一受けたい講義をもーやぁこ連載します。
宇宙物理学の佐治晴夫博士がついに面影座にやって来る!!第二弾
宇宙物理学者、佐治晴夫博士の宇宙一受けたい講義!最終回
理論物理学(今では量子論というべきか?)は、ある面で哲学的、宗教的な側面も持っているってことが、よ~くわかる~。
私もまた、こんな授業を受けたかったな~と(笑)
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個人的に私が好きでメモったものを抜粋してみる。
★フラクタル構造・・私の好きな金子みすゞさんの詩を引用されてましたね~

ハチと神様の訳から世界観へ
* fractalとは、フランスの数学者ブノワ・マンデルブロが導入した幾何学の概念のこと。
つまりは、こうゆうこと↓

それをもっと言えば・・
「自分をコントロールできているという錯覚。 自分とは『自』然の『分』身」
個ではなく、あらゆるものから出来あがっている・・彼の言葉を借りれれば、星のかけら

この感覚を宗教から見てみると、チベット仏教は類似してるんだけど・・
カトリックは、あくまでも神と人は別、神は天の上の存在になっちゃう・・という考え方が今さらながら面白い。
そりゃ、パウロ2世も困ったことだろう(笑)

もっとも私は、バチカン総本尊のキリスト教(カトリック)と、イエス・キリストとは別物で無関係、と思ってるので、まあ、そうだろうな~って思う(笑)
★アウグスティヌスの「告白」という本
アウグスティヌスは、「未来はまだ来ていないからない。 過去も過ぎ去っているのだからやはりない。現在というものは過ぎ去ることがないものであるから、これをエテルナ(al ternam)である」といった。
つまり、永遠
そして、佐治先生は、永遠の説明をしてくれるのだけど・・
「そこに無限とは何かというからくりが出てきます。
たとえば、1割る3、これは0・33333どこまでいっても333…です。これを3倍しますと0・9999です。
ところが1割る3を3倍すると1なんです。では、1=0・999なのか?ということなのです。
これを美しく証明するのが数学なのです。」

過去はわれわれの頭の中にあるだけで実在しない。 ないものの集積で現在がある。
あなたが考える過去が何であろうと、これからあなたがどういうふうにして生きるかによって、すべての過去は書き換えられる。
こうゆうのって、パラレルワールド、多元宇宙論といったものにも通じるものかもしれないなあ~。
★「やぎさんゆうびん」の話から
しろやぎさんもくろやぎさんも、読まずにお手紙を食べちゃう。
それで、お互いに心配になって、さっきの手紙のご用事なあにと手紙を書くというおはなし。
要するに手紙の内容を知らないけど、くろやぎさんとしろやぎさんの絆が結びついているという心温まるおはなし。

このことを発見したのが、湯川秀樹さん。
何者かわからない中間子のボールをやりとりして、原子核の構造を発見しちゃったから。
「つまり、ものの本質というのは、わたしがわたしであるということでなく、わたし以外のものからわたしができているということ。
つまり、周囲との関係性で存在しているということなんです。これが物理学の原理なんですね。」
★フラクチュエーション(ゆらぎ)
水の変化量が水の実体を生み出しているということと同じ
「ゆらぎ(誤差)がある世界、半分予測できて、半分予測できないから心地いい」
『ある』と『ない』はワンセットだと意識することの先に真実が見えてくる」
『ある』と『ない』を超えたところに真理はある。あるとないの否定を繰り返す先に、自分と他者との区分がぼやけてきて、絶対的肯定の世界が立ち現れてくる」
そのほか、彼の著書の中では、こんなことを言ってる。
★学ぶこと、そして・・教育すること
「わかるということはかわること」

わかった!ということは、まさに、その後の自分を変えていくってことだよね!
そんなこと、当然ちゃー当然なんだけど・・以外に頭に知識として詰め込んだだけでちっとも人生には反映してないって人も多いのかも。 とくに最近は。
でも・・それって、 頭にデータを詰め込んだだけで、ちーっともわかってない!ってことだよね~(笑)
教育者のスタンスとは・・
「教育で大切なことは、教えることではなく、感じさせることである」と言っている
さらに、
★今さらじゃなくって、今から!
昔は年寄りが「いまさら」という言い方をしていましたけれど、最近はその年代が下がってきていますよね。何を言っても「いまさら」と答えるんですよ。だから僕は、「さ」を「か」に変えろって言っている。「いまさら」じゃなくて「いまから」にしなさいと。
たしかに、昔のお年寄りは、「私は若くないんですよ~。 今さら・・」って答える人が多かった。
だけど今では、お年寄りどころか、まだ40代でも30代でも・・ひょっとすると20代でも、今さら~ね~!と言われることが多い。
ヘタすると、「あなたこそ、なんでそんな夢みたいな青臭いこと言ってるのよ!もっと現実を見なさい!」と説教されたりしちゃう! おいおい!
なんで、自分の世界を箱の中だけに限定しちゃうんだろ?

きっと、サイエンスをまーったく知らない人・・見えないものは無いもの!と思ってる人なのだろうなあ。
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彼の講義(これは上記URLのサイトを読んだだけだけど・・)でも本でも、
とても、分かりやすくて読みやすい。
易しく(やさしく)て優しい(やさしい)波動に溢れてるんだよね~。
学者さんの文章は難解なものが多いとされることが多いんだけど、私のような、まったく数学・物理学の知識が皆無のような人にまで、さらっと頭に入ってしまう。
そっか~!
専門用語だらけで難解な文章を書くような学者さんて、ひょっとしたら、本人もわかってないんかも!
自分ではわかったつもりでも・・ただ、知識をデータとして頭に詰めてるだけの人。
ふと、そんなことを思った(笑)
そんなわけで、佐治晴夫さんの本を皆さんにお勧めします!
とくに、スピ系好きとか、引き寄せの法則云々とかって、自己啓発本がお好きという方には!
なぜって、最近のスピ系本とか自己啓発本って、エリザベート・ニーチェさんタイプの本が多いから。
エリザベート・ニーチェさんというのは、気がふれた兄貴を世に出してブランドにしちゃった人で、
とにかく・・ビジネスの天才、
目先の利益追究主義者
日和見主義でコロコロ変わる、変わり身の早さ
上手に言葉を拾って寄せ集めて作っちゃう才能
でもって、ぜーーたいにブレない強さ、怪物
日本人に愛好されるニーチェの本は、大半がエリザベートの発案ってわけ(笑)
ずっと前にも、こちらのブログにも書いたけど・・
エリーザベト・ニーチェとその兄貴&ヒトラー(その1)
エリーザベト・ニーチェとその兄貴&ヒトラー(その2)
この手の本は、別の意味で、すごい!けど、真理の追究をしたい人や、スピリチュアル的幸せを求める人には向かないと思う。
幸せになるのは、筆者とその出版業界のみ、ってことにもなりかねない(笑)
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私は、つくづく、佐治晴夫さんという方を知ってから、
前回のブログのテーマじゃないけど、
学者(または、何かを研究する一般人であっても)
リベラルアーツは必要不可欠!
専門バカはただのバカ・・どんどん真理から遠ざかる!
と思ったもんです(笑)
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今回、私が新たに学んだこと。
波動関数・・・シュレディンガーの方程式
△Ψ=0
このマーク、Ψ・・・プサイって言うんですよね~。
波動関数を表すのにはギリシア文字のプサイ(Ψ、ψ)とファイ(Φ、φ)
実は、ずーーと前に、量子力学を学んでるという学生さんに教わったシュレディンガー音頭から、私はプサイって知ったんだけどね~。
シュレディンガーさんというのは、シュレディンガーの猫でも有名なエルヴィン・シュレーディンガーさんのこと
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で、シュレディンガー音頭というのは・・
とある大学教授だったかが、宴会の席で、「プサイにファイ」「プサイにファイ」と合いの手を誘いながら踊っちゃったんだとか。
Youtubeで見つけた!
ついでに、佐治晴夫さんの説明を引用すると・・
プサイは波動関数で目に見えない数学的な波。虚数を含んでいる波。
波動関数というのは、じつは一番最初にお話したように、実在しないが頭の中にある直線が三本重なると三角形ができて、その内角の和は全世界どこにいっても180度であるというようなプサイ。
宇宙は何もないところから生まれた、ということをあらわすのは簡単ですよ。
△Ψ=0
これでいいんです。きれいだとおもいません?(笑)。なんかドキドキしませんか?
はい! きれいです@ ドキドキしちゃう!
結構、記号好きの私としては・・△Ψ=0 だけで、ドキドキ、ワクワク

最後に、もうひとつだけ、今回私が学んだこと。
佐治先生の言葉から。
「教えるということは、希望を語ることだということを私は非常に感じたんです。
教えるということは、それしかないんです。」
私は「希望」って言葉も、それを軽々しく使う人も好きになれなかった。
「希望ってどうゆうことよ! 説明してみーよ!」というと、
「どんな辛いときにでも、未来に何かを獲得したいと欲求し続けることとか、明るく前向きに考えること」とか言われ続けて・・
け! さむ~っ!って、思いっきりバカにしてた。。。
佐治先生の言葉は、
ユダヤのラビの口伝書の中の私の好きな文句です。
「たとえ明日世界が滅びるとわかっていても私は今日林檎の苗を植えるだろう。」
なんて優しい言葉なんだろう、と思ったとき、それは、すとんと胸に落ちた。